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【鬼滅の刃】闇を照らして【煉獄杏寿郎】

第6章 迷いと決意



優しいですよね、素敵なご家族でした!
笑顔で話す月奈とは正反対に、しのぶとアオイは眉間の皺が深くなっている。

し「…湯殿の一件って…もしかして体を見られたのですか!?」

ア「煉獄家?まさか、父君と弟君に見られたの!?」

「あ、タオルで隠していましたよ!?全裸ではありません!あれは事故ですから、仕方ありません!…って、あれ!?しのぶさんー!!」

振り返ったところで、しのぶは既に部屋を出て行っていた。
アオイに視線を向けると「さすがに恥じらいを持った方がいいわよ」と呆れ返られていた。
追いかけたいと思うも、まだ着付けしている最中で身動きが取れない。

(杏寿郎様、すみません。許してください)


その頃、診察室の扉が勢いよく開き昏い微笑みを浮かべたしのぶが入ってきた。杏寿郎と義勇両名ともがしのぶの表情を見て青褪める。

し「煉獄さん、月奈の入浴を覗いたのは本当ですか?」

冨「な…っ!?」

煉「断じて覗いていない!あれは事故だ!それに俺は見ていない!」

驚いて杏寿郎を見る義勇と、しのぶに弁明をする杏寿郎。
ではもう一つ、と何故か刀に手を掛けているしのぶは一歩杏寿郎に近づく。

し「嫁になれと言ったそうですね、どういった意図で?」

冨「嫁…!???」

煉「それも父上が勝手に言った話で、俺じゃなくて千寿郎にと…あの、胡蝶、刀を納めてくれないか」

「しのぶさん…って、うわぁぁあ!!?何してるんですか!!」

月奈が診察室に入ると、驚きの光景が広がっていた。
刀を抜きピタリと杏寿郎の喉元に突きつけるしのぶと、驚いて身動きできない冨岡が傍らで青ざめている。
月奈は咄嗟にしのぶをうしろから羽交い絞めにして、杏寿郎から引き剥がした。

「誤解ですよしのぶさん、杏寿郎様は特に悪いことはしておりません。私の不注意で起こった事故ですし」

自分の腕の中で、しのぶが深呼吸をして顔を上げた。
表情はいつも通りの静かな表情だ。

し「…煉獄さん、月奈の胸元の傷は薄くなったとしても消えることはないと思います。あなたが傍にいて、何故月奈が傷を負ったのですか?」

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