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【鬼滅の刃】闇を照らして【煉獄杏寿郎】

第6章 迷いと決意



「え!?…槇寿郎様…いえ、ご当主様、いつからそちらに?まったく気づかず申し訳ありません」

槇「堅苦しい呼び方はやめてくれ、俺はそんな大層なものじゃない」

煉「父上は元柱だ、気付かないのが普通だ!俺も父上も月奈が鬼殺隊に入隊を希望する本当の理由が気になっていたのだ!」

槇「俺は心配なんぞしておらんからな!甘えた気持ちで鬼殺隊に入りたいと言っているなら許せんと思っただけだ!」

顔を赤くして捲し立てる槇寿郎に、月奈は自然と笑みが零れてくる。
こんなに優しい家庭を作れるならば、嫁ぐというのも幸せなのかもしれない。そんな夢を見てしまう自分に自嘲の笑みを浮かべてゆるりと頭を振る。

煉「む?どうした」

槇「傷が痛むのか?」

「いえ、お母君は槇寿郎様に嫁いでとても幸せだったのでしょうね。私もそんな家庭を持てたら幸せだろうと夢をみてしまいました」

突然家庭の話題を振られて、槇寿郎は戸惑った。
杏寿郎は眉を下げて微笑むと、月奈の頭を撫でる。

煉「月奈もそうなれる、そういう人生を選ぶことも出来るんだ。諦めたように話すんじゃない」

ふと槇寿郎が顎に手を当てて考え事をしている姿が見えた月奈は声をかける。

「槇寿郎様?どうされたのですか」

槇「…自衛の力を持った人間に嫁ぐなら、稀血を気にせずとも月奈さんは生きていけるということか?それは鬼殺隊の隊士であれば当てはまるな。鬼殺隊の存在を承知している月奈さんならば、隊士も気を遣わずに働ける」

煉「なるほど!確かに隊士に嫁げば万事解決ですね父上、お館様に報告するべきでしょうか?」

「え?ちょ…鬼殺隊に入ることを認めてくださる流れでは無かったのですか!!?どうして嫁ぐ話になっているのですか!?」

月奈をそっちのけに槇寿郎と杏寿郎は話し始めてしまった。三人の大きな声で目を覚ましたのだろう、千寿郎が駆け付け嫁ぎ先相談はお開きとなった。
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