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【鬼滅の刃】闇を照らして【煉獄杏寿郎】

第23章 隠し事



し「えぇ、そうしましょう。…話し合いもそろそろお開きでしょうか」

蜜「もう日も暮れ始めたものね、今日任務の柱は誰だったかしら?」

障子から透かして入って来る光の色は赤色から夜の闇に変わりつつある。もうじき鬼の活動時間だ、任務に入る柱は会議を抜けて任務に向かわねばならない時刻だ。

行「私達も一旦戻ろう。任務外の人間で月奈を街まで送ってやらねばならん、早目に会議を解散させよう」

行冥の発言にしのぶと蜜璃の二人は頷き、柱達が残る部屋へと戻って行った。すぐ戻るからこのまま寝かせておいて大丈夫だろうと三人は高を括っていた。


部屋に戻ると、実弥と杏寿郎と無一郎が熱心に議論を繰り広げていた。どうやら外が暗くなり始めたことすら気付かない程に議論をしていたらしい。

し「あら、冨岡さんと伊黒さんは…」

無「あ、お帰りなさい。あの二人は今日任務だからってさっき退出したよ」

蜜「伊黒さんと冨岡さんは今日任務だったのね、仮眠も取らずに任務なんて大丈夫かしら」

会話をしながら座った三人に実弥が「月奈は大丈夫だったかァ」と問いかけると、蜜璃が何と答えようか困っている横でしのぶが眠っていたことをさらりと答える。

ー不死川さんったら一瞬空気が凍ったかと思ったわ!それにしてもしのぶちゃんは表情も変えずにさらりと答えていてかっこいいわ!

煉「むぅ、もうこんなに暗くなっていたとは!月奈の部屋に明かりはあったか?」

行「…明かり?何故そんなことを聞く?」

煉「弟が鬼になったと報告された日から暗闇で目覚めると叫び声をあげていた!…今日見た様子では眠りについてまだ改善はされていないようだったが、胡蝶から見てどう思う?」

し「目の下にクマがあったので、夢見が悪いのかそもそも眠れていないかどちらかとは思いましたが。煉獄さんの予想が正しいようですね、明かりをつけてきましょう…」

そういってしのぶが立ち上がった瞬間、月奈が寝ているはずの隣の部屋から短い叫び声が上がりガタリと物音が続いた。全員が物音に気付いた時には杏寿郎が襖を開き部屋を出て行った。

(ど、どうしよう…なんで…明かりがないの。武器もない…)

暗くなった部屋の中、手を伸ばせば届く位置にあるはずの明かりも武器替わりの物も見当たらず月奈は混乱していた。

「嫌…嫌…!」
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