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【鬼滅の刃】闇を照らして【煉獄杏寿郎】

第22章 消失



炭「俺もそれは聞いたことがあります!良い相手が出来たのではないかと言われている…」

最後まで言い終わる前に炭治郎は静かになった。目の前の蜜璃は青褪めて炭治郎の口を塞いでいる。

煉「良い相手とは?なんのことだろうか!」

全く分からん!と笑い飛ばした杏寿郎に、口から蜜璃の手が離れた炭治郎は首を傾げて再び直球な言葉を剛速球のように投げつけた。

炭「良い相手とは結婚を前提に交際されている女性のことですよ煉獄さん!」

蜜「炭治郎君!!!そ、そろそろ持ち場に着くんじゃないかしら?私達とは違う持ち場よね!もう任務開始時刻よ!」

口塞ぎが間に合わず、蜜璃は更に青褪めながら「早くこの場から離れて欲しい!」と心の底から思い、炭治郎の背中をぐいぐいと押しやる。

煉「それは…っ!?」

突然横の木々が揺れ何かが飛び出してきたことで話は中断された。咄嗟に三人は刀を抜き身構えたが、飛び出してきた二つの物体を確認すると詰めた息を吐き出す。

炭「伊之助!善逸!どうしてここに?」

伊「あ”ン?権八郎こそなんでこんなとこに居ンだ?持ち場に中々来ねぇと思ったら…」

善「あぁぁあ!炭治郎ぉぉ!こんな所に居たのかよぉお!」

炭治郎の同期、猪頭を被った伊之助と金髪の善逸が揃い一気に場が賑やかになる。しかし、任務中に感動の再会のようなことをされても困るのだが…と杏寿郎は溜息を吐き、蜜璃は困ったようにオロオロとしている。

蜜「炭治郎君、二人が来たのなら早く持ち場に戻らないといけないでしょう?私と煉獄さんも持ち場に行かなきゃいけないから…」

伊「あっちは片付いた!もう鬼の気配は無ぇ!そんでもってこっちのほうに気配がしたから来てみたンだよ!」

蜜璃の言葉を遮って伊之助がフン!と鼻息を荒くしながら「暴れ足りねぇぜ!」と刀をブンブン振った。

炭「鬼の気配か?でもまだ匂いが…」

善「伊之助が突然走り出したから追ってきたんだけど、あいつが言うことが本当なら鴉を飛ばそうと思っていたんだ。そういう指示だったよな炭治郎」

三人がワイワイと話している内容に特に頓着していなかった杏寿郎と蜜璃は、次に耳にした言葉に三人に視線を向けた。

炭「まさか月奈に似た鬼の気配があったのか?」

伊「あぁ間違いねぇぜ!あれは確かに月奈に似てた!」
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