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【鬼滅の刃】闇を照らして【煉獄杏寿郎】

第16章 回復



(いや、伊之助様は被り物で見えないけれど、きっとあの二人と同じ感情なんだろうな)

善「月奈ちゃんさっきはごめんね、俺煉獄さんに殺されない!?」

炭「こら善逸!月奈に近付くな!煉獄さんに失礼だろ!」

「あの、誤解が無いようにお伝えしますが!私と炎柱様の関係性がどうであれ、私自身はただの隠です。今まで通り何も変わらず接して欲しいのです。あと、関係性を知られればこんな風に避けられることも増えると予想できていたので周囲にはあまり知られたくないのです」

そう言うと、伊之助が無言で近寄り月奈の肩を抱いた。杏寿郎がピクリと眉を動かすが、伊之助は意にも介さず杏寿郎に向かって言葉を放つ。

伊「関係性とかっていうのは俺様には良く分かんねぇけどな、月奈は仲間だろ!今の話を聞いてどう態度が変わるってんだ?」

その言葉にハッと炭治郎と善逸の表情が普段通りに戻る。月奈は何も飾りっ気の無い純粋な伊之助の言葉に自然と笑みが零れる。

善「伊之助…で、でも…炎柱様の音がさ…」

「伊之助様ありがとうございます。善逸様、その音って…あれ?」

突然、月奈は誰の声も聞こえなくなり鼓膜に響くのは自分の声のみになる。耳に触れようとした月奈の右手は誰かの手に触れる。

(どうして杏寿郎様が耳を塞いでいるのかしら?皆口が動いてるだけで何を話しているのか分からないわ)

キョトンとした月奈を余所に、炭治郎達は杏寿郎と何か会話をしている。その様子を「??」の表情で眺める月奈は、皆の表情を見る限りでは特に何も問題は起きていないようで安心する。

(何か炭治郎様達に変な事を言うのかと思ったけれど、杏寿郎様に限ってそんなことはしないか。失礼なことを考えてしまったわ)

何気なくしのぶを見ると、やれやれと言いたげな表情で首を振っている。先ほどまで穏やかな表情だった善逸達も少し青褪めているような気がする。

煉「さて、この話はこれで終いだな!」

杏寿郎の声が耳に届き、塞いでいた手が離れるのを感じた月奈はふと杏寿郎を見上げると普段通りの口角が上がった表情だ。何を話したのか聞きたいのはやまやまだが…

し「月奈、気にしない方がいいこともありますよ」
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