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【鬼滅の刃】闇を照らして【煉獄杏寿郎】

第2章 忘却と願い



し「まだ確かではありませんが…記憶がないようです」

確証は無いので、しのぶは少し言い淀んだ。
確認はしたのか?と冨岡の静かな問いに、しのぶは首を横に振る。

煉「鬼に襲われた記憶が無くなるならばそれでいい、だが、水橋少女はいつの記憶から無くなっているのだ。家族のことは…」

その呟きに答えたのは部屋の隅に控えていたアオイだった。

ア「日常の生活の中で、家族に関連することを思い出そうとすると頭痛がしているようです。眠っているときはうなされていることが多いような気がします。恐らく家族のことも記憶が曖昧なのではないかと…」

しのぶは二人が複雑な表情をしていることが気になり、まさか…と質問を投げかける。

月奈の家族は生きていないのか、と…

二人はアオイに向けていた瞳をしのぶに向けた。
その目で察した。

し「ご家族は…生きては…おられないのですね」

少女が住んでいた屋敷は山に近い場所に位置しており、街からは離れていた。屋敷を見れば生活は裕福だっただろうと思う。周辺に他の屋敷は無く、街に向かう途中のあぜ道で襲われていたところを発見している。
俯くしのぶに、お館様に報告したように煉獄は伝えた。

煉「その屋敷が少女の生家であったならば…恐らく亡くなっているだろう」

二人が屋敷に踏み込んだ時には、すでに鬼に喰い荒らされた後だった。生き残った少女だけでもと蝶屋敷に運び込んだのだ。




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