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【鬼滅の刃】闇を照らして【煉獄杏寿郎】

第2章 忘却と願い



蝶屋敷の客間である、畳の敷かれた1室に冨岡と煉獄は案内された。
二人が横に並んで座ったところで、しのぶは部屋を出ていく。

ア「失礼します。お茶をお持ちしました」

入れ替わりで、湯飲みの乗ったお盆を持ったアオイが入ってくる。お茶を飲んで少し落ち着いたタイミングで襖が開き、しのぶが戻ってきた。
机を挟んで二人と向かい合う形で座ったしのぶの手には、冊子がある。

冨「それで、少女の容態はどうなんだ」

煉「こんなにも長く面会謝絶ということは、よほど悪いのか?」

と身を乗り出して聞いてくる。
心配なのは分かるが、やめてほしい。
煉獄にいたっては声も大きいので、しのぶは少しのけぞった。

し「落ち着いてください。一先ず、ケガに関しての心配はありません。骨折のような大きなケガはそもそもありませんでしたから。擦り傷が多かったですが、既に完治しています」

そう言って、二人の前に冊子を開く。診察結果や日々の血圧等が記録されている、所謂カルテだ。
もちろん患者名は水橋月奈と記載されている。

冨「…記載通りで既に完治しているなら、なぜ面会謝絶になっているんだ」

煉「うむ、水橋少女と会ってまずいことでもあるのだろうか?」

二人は不思議そうにしのぶの顔を見たが、しのぶは微笑みを無くし眉根を寄せて目を伏せていた。
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