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【鬼滅の刃】闇を照らして【煉獄杏寿郎】

第7章 試練



「おはようございます。千寿郎さん」

千「月奈さん、おはようございます!お疲れでしょう、もう少し寝ていらっしゃっても大丈夫ですよ?」

欠伸を一つして、台所にて朝食を作っている千寿郎に声をかける。天元が任務に発ってから、月奈は煉獄家にて生活をしている。お世話になっている以上、日常の家事を手伝わないと月奈の気が済まない。

「最初の頃は体が辛かったけれど、さすがに二週間も経ったら平気ですよ。それに、前にお世話になった時に言ったじゃないですか。次来た時には一緒に家事をお手伝いしますって」

嬉しいです、と微笑む千寿郎に、月奈は微笑み返して朝食の準備を手伝う。他愛もない話をしながら、出来上がった食事をお膳に盛り付けていると廊下から足音が聞こえ、台所と廊下を繋ぐ襖が開いた。

煉「おはよう二人とも!」

千「兄上おはようございます!」

「おはようございます!杏寿郎様は今日の明け方に任務から戻られたのでは?ゆっくりお休みになられましたか?」

ニコリと笑顔を浮かべた杏寿郎は、徹夜じゃないから平気だ!と腕を組んで胸を張っている。

(徹夜じゃなくても平気じゃないと思うけれど…短時間睡眠で元気なのはさすがといったところかしら)

槇「おはよう。朝から元気だな、大声が響いてるぞ杏寿郎…」

まだ少し眠そうな顔で廊下から顔を覗かせた槇寿郎は、杏寿郎に静かにしろと言って居間へ向かっていく。
その後ろを、お膳を持った千寿郎と月奈が続き、杏寿郎はニコニコと両腕を袂に入れて最後に居間に入った。

槇「最終選別まで残り一週間だな。武器の扱いは慣れてきたか?」

「そうですね、大分手に馴染んできたと思います。あと一週間なのですね…」

箸を持つ手に力が入る。
一週間後には、藤襲山に入って七日間の戦いが始まるのだ。

(生き残ることが目標なのは勿論だけれど、喰われた場合は鬼に力を与えてしまい他の選別者の危険となる。それだけは絶対に避けなければならない、喰われるとしても終盤ならば他の選別者は山を無事に下りられるだろう)

「残り一週間が追い込みですね。より一層頑張ります!」

鍛錬よろしくお願いします!と言うと、三人は困ったように笑った。
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