誇り高き魂【JOJO3部】【空条承太郎】【花京院典明】
第2章 誇り高き魂
はぁ……。さっむ……。そういやもうすぐ12月。
ため息つくと幸せが逃げるらしいけど、私には逃げるほどの幸せもないように思うので気にしない。
何せ私は家族というものをほどんど知らない。母との会話なんて祖父の武勇伝しか記憶にない、めっちゃ話されたおかげでこと細かく覚えている。祖父の祖父、つまり高祖父はなんか、吸血鬼の手下に殺されたらしい。祖父はその吸血鬼を生み出す柱の男に殺されかけ、足が機械なんだそうだ。今までメンテもなしらしいが問題なく動くのは何故なんだろう?あれか、波紋のおかげなんだろう、きっと。
私は祖父に育てられたと言っても過言でない。祖母も私の事をよく思ってくれていたし、私自身も祖母は好きな部類に入ると思うが、どうしても幼少期の経験のせいで好きとは断言できない状況だ。祖父は初恋の人になる程である、呼び方もシーザーちゃんかおじいちゃんだし。
おじいちゃんは波紋というよくわからないけど水を個体化などをできる技を持っている。母も私も継げなかったが、私には幼少期から周りに見えないなにかがいる。おじいちゃんのみその気配を感じてくれているが、見えないそう。小さい時はよく話していたが、それが異常と知って話すのはほとんどやめた。寂しそうにしていてこちらも罪悪感がする。ごめんね。
今年、大阪から祖父母の引越しに私もそれについてきた。私は関西と関東との些細なカルチャーショックの洗礼を受け友達がいない……そもそも、私は大阪の時から友達などいなかったが。これも幼少期の経験のせいである。
11月27日というのにこの高校はあまり焦っている受験生が居ない気がする。そういや私の誕生日でシーザーちゃんとおばあちゃんが盛大に祝ってくれるそう。朝からハッピーバースデー!なんて祝われた。私なら受験でピリピリしてた時期なんだけどな、去年とか。
周りは
「あ JOJO」
の声を皮切りにJOJOコールが始まった。上級生であろ人に失礼?いや、関係ない。うるさいんだもん。ていうかこのコール、最近はなかった気がする。
JOJO、凄く気になるけど、さすがにシーザーちゃんのいうジョジョでは無いでしょう。70近くの高校生はあまり聞かないし、JOJOと呼ばれる彼が70には到底見えない。シーザーちゃんも70には見えないが。そしてシーザーちゃんのいうJOJOとはおちゃらけているらしいが、そうは見えない。
