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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第24章 スルタンコラボ続き 〜睡蓮の恋〜





「お前が動かなくてもいいように
ベッドまで運んでやってんだろ?
しかもこの俺様が食わせてやるという
大サービス付きだ」

「…睦様、
もう呆れて物も言えないんですよ」

私が終始無言でいるので、
その場にいたアーディルさんが代弁してくれる。

「…るせぇなぁ、
だいたい何でお前がまた居るんだよ」

「まぁご挨拶ですこと」

アーディルさんはこれ見よがしに驚いて見せた。

「俺はお前を信用してねぇからな」

天元はビシッとアーディルさんを指差した。

「だからこうやって
お詫びに上がっているじゃありませんか。
ジャナに代わって私が給仕してるんですよ⁉︎」

そう、…王様付きの執事が、
まさか私の侍女の仕事をするなんて…。

私が本当の事を暴露したせいで、
アーディルさんに
大いに迷惑をかけていた。

犯罪に加担した、くらいの勢いで
天元に責められまくったのだ。
おかしな時間に後宮に呼びつけられて……

「……ごめ″んなざい″…」

思わず謝罪した私の声を聞き、
アーディルさんも天元も、思い切り目を見張る。
2人に同時に見つめられ
…やっぱり声を出すんじゃなかったと
少し後悔をした。

別に、天元を無視していたわけじゃない。
まぁ…あんな事をされて…
ひどい男だと思ったのは事実。でも、
これはきっと
喉がおかしいなぁと思っていたからで…

だけど自分でも
ここまでひどいとは思わなかったな…。

「睦様っ⁉︎
どうされたんですかそのお声は⁉︎」

アーディルさんは驚嘆の声を上げ
キッと天元を睨んだ。

「睦様をぶっ壊すつもりか
許さねぇぞコラ」

えぇっ⁉︎

私はアーディルさんを見据えたまま
同じくベッドの上にいる天元の首に
ぎゅっとしがみついた。

「おいアーディル。睦が怯えてる」

私の背中を慰めながら
窘めるように天元が言う。

「あ…やだ私とした事が…。
ごめんなさいね睦様っ。だって
あんまりなんですもの、そのお声。
どうせ天元様にひどくされたのでしょう?
蜂蜜入りの紅茶でも淹れましょうね」

「どうせって何だ。愛しただけだ」

私を更に抱きしめて
天元は平気な顔をしてそんな事を言った。
……私の目の前で言わないでもらいたい。
めちゃくちゃ恥ずかしいんですけど。



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