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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第24章 スルタンコラボ続き 〜睡蓮の恋〜





そんな事より、あいつ
いつになったら帰ってくんの?
つうかアーディルはなんで
あんなウソついたんだ?

色々拗らせて、
段々とイライラを募らせる俺の耳に
ガチャっとドアの開く音が届いたのは
もう日が傾いた頃だった。

後ろ手にドアを閉め、
大きなため息をついた睦。

開け放たれたバルコニーの窓から吹き込む
穏やかな風に吹かれながら
俺が無理矢理設置したソファに座った。
座った、というよりも
崩れたと言った方が正しいかもしれない。

そうして、言ったのだ。

「…明日は、会えないのか…」

と。

俺がここにいる事には、
気がついていないはず。

そんな中での、あのひと言。

俺は、自分でも驚く程の流れで
ソファの…睦の後ろに立っていた。

明日は、会えない…?

それは間違いなく、俺じゃねぇな。
俺は明日も来る。

会いに来るんだよお前に。

ならお前、誰の話をしてやがる。

会いたくて会えない…
そう言ったように聞こえた。

ぼーっと窓の向こうを見ていた睦が
突然、ころんと上を向いた。
ソファの背もたれに、頭を預けて。

「天、元ッ‼︎」

俺と目が合った途端。
飛び上がって驚く睦。

「何で、居るの⁉︎」

まぁ、いねぇはずの人間がいたんだ。
驚いて当然だ。

だが、俺には…。

「アーディルのヤツ、おかしいんだよ」

「えぇ…?」

質問に答えてやるつもりなんかねぇ。

「あいつ、何を考えて
俺にあんなこと言ったんだろうなぁ…?」

何の事だか、
微塵もわからない様子の睦は
みるみる怯えたような目をした。

こいつは敏感だな。
俺のイライラに、すぐ気づく。
わかりにくいと
アーディルによく揶揄われる俺なのに。

そうだよ、イラついてる。
当然だろう?

「…で、お前…誰に会えねぇんだって…?」

俺の言葉に凍りつく睦。

「誰、って…そりゃあ天元に…」

「俺に?」

睦は無意識か、
少しずつ後退りをする。

「…危ねぇ、落ちるぞ?」

両肩を掴み上げ、こちらに寄せる。
がちがちに緊張している身体。
…何でなんだろうなぁ?

「あ、…ありがと…あの、肩…いたい…っ」

「俺は、明日も来るつもりだったが…
どうして会えねぇと言った?」


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