• テキストサイズ

【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜





「まだ言い足りないくらいです」

「うぉ、…鬼だなお前」

「いつもの事です」

「いつも⁉︎」

「この王宮でアシル様にお説教するのは
私だけなんですもの。そりゃ
ひねくれもしますよ、まったく。
私は教育係ではありませんよ。
私だって忙しいのにブツブツ…」

いやー、…アシルがひねくれたの、
お前の所為なんじゃねぇの…?

「わかったわかった。
でもこいつ、俺の顔見りゃ逃げてくし
どうしようもねぇじゃん。
つうか俺睦んとこ行っていいか?
なんでこんなとこで和んでなきゃなんねんだ」

「和んでなんかいませんよ!
天元様が裁きを下すんじゃないんですか?」

「……俺にそんな権限ねぇだろ。
親父とか、ほら…裁判官とか?」

「…そんな事おっしゃって、
どうせ早く睦様の元へ
行きたいだけでしょ」

「うるせぇなぁ…なんか悪ィんか」

本当にいいの?と、
アーディルの目が言っている。
…そうか。
アシルの為、という事だな。
このまま睦の元へ駆けつけたら、
アシルはまた孤独になるという事か。

悪いな睦、
もう少しだけ待ってくれ。

「…アシル」

俺が目の前に膝を折ると、
別人のように目を濁らせて俺を見上げた。

あーあ、こういうの、苦手なんだよなぁ…

可哀想にとは思うが、
した事を許す気はない。
ただ、

「お前ほんとはどうしたかったんだ」

こいつの真意はどこにあるんだろう。
それくらい聞いてやってもいいような気がした。

「天元が、憎い。
俺と遊んでほしかった」

子どもみたいな事を言われ、
俺は無意識にアーディルを振り返った。
アーディルは大仰に肩を竦めるばかり。

あそぶってなんだよ…

声は出さず、口パクでアーディルに伝えるも
指をヒラヒラさせてあしらわれるだけだ。

あ″ーもう…

「そうか。だが、
俺の気を引くためだけにしちゃ
やり方が悪質すぎる。
人ひとりの命だ。比じゃねぇ重さだ。
お前は町に行ってその事を学べ」

「天元様!」

慌てたように声を上げるのは
アーディルだ。

「…なんだよ」

「アシル様は王子ですよ⁉︎」

「だから何だ」

「町へ行くだなんて…!
ちょこちょこ抜け出してた
天元様ならまだしも!」

「…知ってたんか」




/ 2219ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp