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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第19章 思い出 ☆彡









プイッと横を向いたままの睦の顔を見て
俺は慌てて自分を戒めた。

また性懲りも無く、過ちを犯している。
あの時の睦の言葉を忘れるなかれ。

「…許せ、俺また間違ってたな」

一言呟くと、
睦もはっとしたようにこちらに向き直った。

「昨日から昔の事を思い出す機会が多い。
気持ちまで遡ってた。
もうあん時とは違う。俺はお前を愛してるし
お前も俺を愛してる。な?」

睦の言う『かっこいい』に
少しは近づけたのだろうか。
あの頃の俺とは、変わったか?

「…うん。ごめんなさい…
天元は、やっぱり素敵…」

そういってぎゅうっと抱きつく。
こいつの可愛いのは相変わらず。
俺が寄り添えば、その可愛さは増す一方だ。

「睦、仲直りしてくれるか?」

「うん、する。仲良しがいいの」

「そうだな。俺も、睦と
ケンカなんてしたくねぇ」

それでなくても、チビらの留守だ。
ナカヨシするには絶好のチャンス。

さっきの続きとばかり
夜着を乱す俺に、

「…天元?」

ゆっくりと声をかける。

「んー…何だ?」

剥き出しの肩に口づけをしながら
のんびりと答えた。

「なにか、…よからぬ事を考えてる…?」

よからぬ事だと?

「仲直りの後は、愛の確認だろ?」

「何をそれらしいこと言ってるの…」

ふふっと笑った睦も
満更では無さそうだ。

「それとも、俺に愛されるのはイヤか」

「いや、じゃない…けど、
日が高いのに…」

「今更だろ?お前を愛する気持ちに
昼も夜もねぇんだよ」

「お腹、すかないの?」

俺の髪を撫でつけながら
睦は小さく問う。

「腹か…。今は睦を喰う。
それで胸いっぱい」

「胸とお腹は違うのに…?
私の作ったごはん、食べてくれないの?」

甘い声音。
この脳みそを溶かされる感じが
たまらなく心地いい。

「メシもいいが、睦の方が魅力的だ。
だからお前が先」

「…食べ飽きませんか、私のこと…」

冗談でも言うかのような雰囲気。

「くくく…飽きねぇなぁ。
美味くて美味くてたまらねぇ。
気持ちよさそうに、可愛く啼くからなぁ」

「…え…っ⁉︎」

ボンっと音を立てる勢いで赤面する睦。





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