第18章 嫉妬
草木も眠る…とはよく言ったモンで
辺りはシンと静まり返り、
虫の音ひとつ聞こえてこない。
ただ聞こえてくるのは
愛しい女の息遣いと遠慮がちな喘ぎ声。
「や、待っ…ん、」
いやいやと首を振り、
俺から逃れようと暴れる。
ただ俺がそれを許すはずもなく、
「待たねぇ…来い」
起き上がって後退りする睦の腕をつかむ。
勢いをつけて自分の膝の上へ引き上げたが、
俺の胸を突っ張って抵抗するので
それすらできないよう睦の腹を抱え
くるりと身体の向きを返して座らせた。
「もうやだぁ…っ」
抱きしめた腰をぐっと引き寄せると
猛りの収まらない俺自身を
熱く蠢く奥へと簡単に飲み込ませて行く。
「ぅあ、ぁ…っ…やめ、てぇ!」
「わり…やめらんね…っ」
「んあ″ぁっ」
互いの腰を
それ以上ないくらい密着させたまま
ぐっと突き上げてやり、
続けて奥を穿つ。
後ろから回した手で柔らかい膨らみを包み
胸の先端を指先に挟んで転がしてやると
びくりと背筋をそらして
自ら腰を擦り付けた。
「んやぁっ、そこ触っちゃ…!あ…っん!」
やめさせようというつもりなのか
俺の手首に手を添えるが、
力なんかちっとも入らない。
俺の指先の動きと連動する腰。
そんなに、感じるのか…
「…イイんだろ…?かわい…」
「んん、もぅヤなの… ぁあん…っ」
俺にいいようにされて
善くなっていく睦を見ていると
もっとどうにかしてやりたくなって、
止まることなく突き上げていく奥が
強く収縮を始めたのを感じた俺は
スッと引き抜いて、浅い所を擦った。
「いぁあ、っ…あ、ぁあ…!」
胸を弄る俺の手を押さえ込みながら、
もどかしい抽送に耐えきれない睦は
それでも感じてしまう快感から逃れる為か
少しずつ前傾になっていく。
それを追いかけるように覆い被さって、
結局睦の背中にのしかかる体制になった。
「や、ちが、う…っ…こないでぇっ!」
うつ伏せになった睦は
折った膝の間に俺の体を挟む形になり
より深く俺を迎え入れて…
しかも押さえ込まれているために
まったく動けない。