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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第17章 愛月撤灯





「………」

そこにはちょっとしたおはぎが…。

最近、顔をみていなかった。
急に会いたくなった私は
それを理由におうちに行ってみる事に決めた。
お庭の動物にも会いたいし。
という言い訳も付けて。


「…わざわざこんなモンを届けに悪ィなァ」

台詞は棒読み、目は据わってる…

「…ご迷惑なら帰ります」

演技でなく、がっくりと肩を落とす私に、

「んなこと言ってねぇだろうが」

ちょいちょいと手招きをし、
自分はさっさと奥へと行ってしまう。
下駄を揃えて、私もそれに続いた。

途中の台所に不死川さんは居て
私がツと足を止め、中を覗いているのに気づき

「茶ァしかねぇぞ」

ぶっきらぼうに言う。

「お手伝いします」

「いいから部屋行ってろ。
コレ、どうせお前も食うんだろ」

「……」

あれ、ちょっとそのつもりでした。
さすが不死川さん。
バレていた…。
あー、でも…。

「私はお茶だけで結構です」

「何でだァ?」

驚いてくるりとこちらを向いた。

「何でって…今いらないので…」

「お前が甘味をいらねぇ時なんてあんのか⁉︎」

何という言われようだ…。

「ありますよ…」

「どっか悪ィんか」

「どっかしら悪いのかも…。精神的に」




まぁ、取り敢えず部屋へ、という事で
私たちは広く庭を見渡せる客間に来ていた。

卓にはお茶が2つと、
お皿に盛られた、私が買ってきたおはぎたち。

「で?」

「玄弥くんは?」

「昔馴染みに会いに…。
んな事はいい。…で?」

不死川さんの取り調べのような詰問が始まった。

「精神的にって何だ。あのバカのせいか」

こわいこわい。目がこわい。
…そんな事よりあのバカって…。
ヒトの旦那を捕まえて何て事を言うのか。

「何かされたかァ」

「何もされませんよ!そんな言い方やめて下さい!」

「じゃあ何なんだ!」

「何って言われても、
これといって心当たりはありません」

「はァ?じゃ何で精神的に、なんて思うんだァ」

「昔も、そんな事があったので…」

「昔?」

不死川さんは、天元から聞いているはず。
勝手に話してごめんなって、
天元から言われた事があった。

それなら、話は早い。




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