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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第17章 愛月撤灯





「んな怒んなよ、冗談だから」

「あわよくば、でしょ」

「そりゃ当然だ。だが今日はしねぇよ?
お前調子悪そうだったしな」 

「……」

疑わしげにこちらを見上げる睦。
……

「証拠に勃ってねぇだろ」

「…ぅ、ん…」

急に照れたように視線をそらす…

…やめろや、恥じらわれるとクるだろうが。

「さぁ!休むか」

膨れ上がりそうになる欲を抑え込むように
俺はわざと大きな声を出した。
睦は一瞬驚いて、
でもすぐにうん、と頷いてくれる。

「じゃどうしたい?」

「一緒がいい」

「どっちの部屋で?」

「天元の」

さっきまでの疑心たっぷりな瞳がウソのように
キラキラな目をしていた。
変わり身の速さよ。

「よしよし。可愛いヤツ」






睦は一度、フロに入りに行き
その間に俺は布団を敷いた。
そろそろ睦が上がる頃を見計らって
浴室へ行くと、脱衣所で
睦が夜着を羽織った所だった。

驚いた睦が

「…っまだ早い!」

前を手繰り寄せて頬を染めた。
……そんな事で恥ずかしがるかな。

「ちょうどいいだろ…つうか照れるような事か?」

睦は慌てて帯をしめ
濡れた髪を結い上げる。

「照れるような事だよ…」

…何だろう、

「もうどこもかしこも知りつくしてるし」

フロ上がりだからか…

「そ、それは…また別」

……

「睦、すげぇ綺麗だな」

「はい⁉︎」

ボンっと爆発する勢いで赤面する睦。

「なんでそんな…え?、話が、飛びすぎだよ!」

「ちょっと黙れよ、せっかく綺麗なのに…」

「…っ」

前髪を梳くように指を差し入れ、
するっと上向かせると
照れて潤んだ瞳がこちらを向いた。

「お前、今やべぇよ…?」

額をくっつけて、擦り付ける。
睦も同じように擦り寄って…
多分、同じ気持ち?

「睦、口づけだけ…」

頬に手を添え囁くと、

「…うん…」

と、小さく頷いて、目を閉じる。
あー、やべぇ。
フロ上がり、うっすらと紅色に染まった肌、
上がった体温、潤んだ瞳、
全身がツヤっぽい…。



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