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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第17章 愛月撤灯





少し落ち着いた彼は、私の頬や額に
愛しげに口づけを落とす。
私は目を閉じておとなしく身を委ねていた。

心地いい眠気に襲われた瞬間、
私のナカから抜き去られ

「んぁっ…」

急な刺激に目を開いてしまう。
まだ私の上にのしかかったままの天元は
目を細めて見下ろして

「…俺を1人にすんなよ」

なんて、ちょっと膨れてみせた。

「…このまま眠れたら、それも幸せ、なの…」

腕を伸ばして、下から天元の首に腕を回す。
少年のようにいじけるこの人が
何だか可愛くて、胸元に抱き寄せ
よしよしと撫でてあげる。

「…おい、このままじゃ俺も寝ちまうぞ…?」

私のする事に抗わずに、そのまま目を閉じた。

「…うん。どうぞ…」

「お前このままだと朝まで息、
続かねぇと思うぞ?」

「……」

…確かに。
このおおきな体につぶされて
息ができなくなるかも…

少し考え込んだ私を楽しそうに見上げ
くすりと笑う。

「くく、しょうがねぇな…ほら」

私の背中に腕を回して抱きしめると
ぐるりと反転させて
私を自分の体の上に乗せてくれた。

ただ、彼は私の胸元に抱かれていたので…

「…ちょっと!」

私は上から
彼の顔に胸を押し付ける形になっていた。

慌てて腕を立て、体を持ち上げる。
でも背中にある腕に強く引き戻された。

「やだ、離して!」

天元の髪をつかんで引っぱる。

「いてて、おい、いいだろこれくらい」

「だめに決まってるじゃないの!」

「さっきまで散々善がってたくせに」

つまらなそうにぼそりと呟いた。

「やめて!」

もう何も言わないように、
更に強く髪を引っぱる私の手を止めるべく、
背中から腕を解く。

「いてぇ!やめるからやめろ」

自由の身になった瞬間
私はするりと体を布団の奥へとひっこめた。

彼の体の上から下りる事は許されなかったので
仕方なく、広い胸の上に頬を付ける。

「…あったかい」

乱されて両肘まで剥かれた夜着を手繰り寄せ、
少しでも暖をとった。
掛け布団を引き上げてくれた天元は
私の体を抱きしめ、
足を絡めてあたためてくれる。

「こうやってくっついてんの、いいなぁ…」



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