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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第16章 実弥さんと一緒





私たちが恋仲になってから半年が経った。

彼は相変わらず忙しそう。
それでも半年前の、
あの突き刺さるような目や、
重たそうな刀を持つことはなくなった。

そのおかげで、そばにいてくれる時間は増えたし
何より彼が穏やかで
私はとても安心していた。

実弥さんは変わらず優しいし
私も日をおうごとに彼が好きになっていった。

一緒にお出かけするのも、
彼のおうちにお邪魔するのも
何をするのも楽しかった。



私は母親と二人暮らし。
父は私が小さい頃に亡くなった。
その母親には、実弥さんの事も話してある。
本人にも会ってもらったし了承済みだ。

適齢期の娘を
早く嫁に出そうという腹づもりの母は
いつでも出てってくれ、の状態。

でも実弥さんは、私を気遣ってくれ、
口づけ以上の行為をしてこない。
私だって、一応女だ。
いつまでもそこに胡座をかいていては
いけないとは思う。
思うが、だ。
なかなかそんな勇気は出ない。
だいたい、結婚前にそんな事をしてもいいの?
だけど彼は、
たまにそんな雰囲気を醸し出す…。



時間があれば
男手のない我が家の力仕事を手伝ってくれたり。
ほんの些細な気遣いも何もかも、
もう愛している。

何ならもう、私のこの臆病な気持ちを無視して
無理矢理奪ってくれても構わない。
でも彼が、そんな事をするわけがない。
そうするつもりなら、
もうとっくにそうなっている。

私が、決めるしかないのだ。








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