第13章 輪廻
狂おしく腰を圧し進めて高みに向かう。
それに合わせて、睦も激しく喘ぎ出す。
俺たちは、あまりの快感と充足感に溺れ、
ほぼ意識がとんでいた。
イッた瞬間、目の前が真っ白になった事は、
覚えていた…
ぱちりと、目を開けた。
開けたところで、真っ暗。
開けても閉じても、同じだ。
なぜ、目が覚めたかというと、
腕の中にいるだろう睦が
震えながら擦り寄ってきたからだ。
暗くて、見えないが。
睦を起こさないよう、
手探りでサイドテーブルのライトの
スイッチを探す。
しばらく格闘して、
パチリと照らし出される室内。
赤く、落ち着いた色に染まった睦が
目に入った。
よく、寝てる。
寒そうに身を丸め、
暖をとるためか俺の身体に
ぴったりと身を寄せていた。
足元に蹴り飛ばされていた毛布を
足に引っかけて取り
睦をくるんでやる。
…これからは、あったかい所で寝ような。
そっと腕を回して引き寄せた時、
少し身じろぎをし、
睦がぷあっと小さなあくびをした。
そして、うっすらと目を開く。
「悪ィ…起こした…」
俺の声を聞いて、ハッと目を見開いた。
目線を上げて、俺を確認すると
ホッとしたように眉を下げ、
「…そばに、いてくれた…」
嬉しそうに目を細めた。
「もう離れねぇもん」
頬にキスをする。
くすぐったそうに身を捩り
「うれしい」
にっこりと笑った。
「それはよかったなぁ?」
「うん、天元のおかげだね」
そう言いながら俺の頬にキスをしてくれる。
……
「睦、ココ、には?」
俺は自分の唇をとんとんと指先で叩いた。
「…え?そ、こに?」
さんざん、唇へのキスを拒まれた。
もう解禁なのだから、睦からのキスが欲しい。
クセが抜けないのか、少し戸惑っている。
「俺ら、もう恋人同士だろ?」
「えぇっ⁉︎そうなの⁉︎…や、…そっか…」
「そうだ。じゃ、俺がお前にキス強請るのも
間違っちゃいねぇな?」
「う、うん…」
睦は曖昧に頷きながらも、
ゆっくりと顔を近づけて…