第13章 輪廻
お前ソレは、
店側がお前を手放したくねぇって事だろ。
よっぽど人気あんな、こいつ。
にっこりと笑って見せる睦。
なんて晴れやかに笑うんだ。
そんな話をしながら。
「…じゃ俺ともシて」
「…お店来てくれるの?」
「だから一緒にすんなっての。店じゃねぇ」
「…?どういうコト?」
小首を傾げる睦の首筋にキスをする。
「っ…あ…」
俺の首の付け根に顎を乗せ、可愛い声を出す。
「んっ…だめ、今から、シゴト…っ」
気持ちよさそうにしているくせに
俺から離れようとする。
…そんなシゴト、
「行かせねぇ」
耳元で囁き、Tシャツの裾から
手を差し入れ腹を撫で上げた。
「あ…っん、もう…。ぁんっ」
「可愛い声」
ぞくっと背筋を震わせて感じ入る睦は
最高に色っぽい。
わりと童顔なのに、この身体と声はやべぇ。
「だめ…って…」
うるさい唇を塞ごうとすると
それを手で塞がれる。
「…」
「…」
無言で首を横に振った。
「何だよ」
「キスはイヤ」
「俺はしてぇ」
敷地を囲うコンクリの壁に腰掛ける。
俺が座るにはちょうどいい高さ。
睦の足を引き寄せ、
自分に跨がるように座らせた。
「あっ」
咄嗟に俺の首に腕を回した。
両足がプラーンと垂れ下がっている。
…ほんと小せぇな。
睦は少し恨めしそうに、
でもちょっと面白がるようにこっちを見上げた。
「…どうしたいの?こんなカッコさせて」
微笑みを湛えながら
俺に言わせようとしているらしい。
「…夜のイトナミ」
「だからお店に来てよ」
「店でのお前に興味はねぇ」
「……」
きょとんとした睦は
すぐに笑顔になった。
嬉しそうで、楽しそうだ。
「口がうまいね。
じゃソレにつきあってあげてもいいよ?」
気が変わった、とでも言いたげに
俺の首筋を舐め上げ、ぱくっと耳たぶを食んだ。
耳の形をなぞるように舌を使い、
奥へと滑り込ませていく。
ぞくりと、背筋を冷たいものが走った。
さすが、男の悦ばせ方を知っているようだ。
でも、ただやられているだけじゃいられない。
跨っている睦の足の中心に
大きく腫れ上がったモノをズッと擦り付ける。