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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜






「だいたい睦様だって最近は
天元にベタ惚れじゃないの。
悩む事なんて何にもないでしょ」

あーいい香り、なんて
アーディルは呑気なものだ。

…ちがう!

「あいつ俺を部屋から追い出したんだぞ、」

俺が言った言葉が
アーディルの耳を直撃した瞬間、
ティーカップを口につけたまま
目だけをギロリと俺に向けた。

「あんた…」

大いなる軽蔑の目だ…

「だから何もしてねぇって」

「してないワケがないじゃない!
ちゃんと思い返してみなさい!」

金切声を上げ、
ハタと動きを止めて…

「いや、待ちなさいよ。
追い出された状況は?」

アーディルは冷静さを取り戻す。
さすがは1番の相談役だ。

「昨夜睦んとこ行って…
そのまま朝までいるつもりで。
でも何だ…勉強するとか言い出して
そのままうまいこと追い出された…」

「ヒィ…拒否られてるわ」

「おい!言い方!」

「だって事実じゃない!
ちょっとでも甘い雰囲気になったの?」

「…………ちょっ、と…?」

「だめだわ」

「あいつの侍女がドアの外に居たのは居た」

「えっ⁉︎どうして?」

「知らねぇよ。外側からドアに貼り付いて…
俺らの様子窺ってたぞ」

「何やってるのあの子!
帰ったらお仕置きだわ!」

「あの侍女何してたんだろな…」

「じゃあ、ジャナが居た事に気がついて
睦様はあんたを追い出したのよ」

一応は俺に気遣いを見せてくれるものの…

「いや…睦がそんな気配を読めるとは
思えねぇんだよなぁ…」

「…そう。割とぼんやりさんなのよね…
そこが可愛いんだけど」

「あ″ぁ?」

「何よ、睦様は
誰が見たって可愛いんですからね。
あんただけだと思わない事ね」

アーディルはカップをソーサーに戻し
こきこきと音を鳴らしながら
大きく首を回した。

「どういう意味だ」

「そういう意味よ。
胡座かいてんじゃねぇぞと、」


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