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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.





ようやく落ち着いたのか
先生はボケっとしながらも
私の言葉を飲み込んでくれた。

ほっとひと息つきながら、
私の事になると余裕を失くす先生が
やっぱり愛しいなと思った。
そんなに熱い人に見えなかったんだけど。
それは私がこの人の事を
ちゃんと見ていなかった証拠なんだろうな…

私こそぼんやりしながら
そんな事を考えていると、
手持ち無沙汰というか…ヒマになった先生が
私の首元に顔を寄せた。
そのままそこに掠める程度のキスをして
深く身を沈ませる。

いつまでも裸でこんな事をしてると
なんだかヘンな気分だ。
もぞりと動いた私に

「なぁ…コレ邪魔」

ネックレスのチェーンを人差し指に引っ掛け
少し顔を顰めて訴える…

邪魔って……

「…先生がつけたんだよ?」

「あぁ?誰がつけようが
邪魔なモンは邪魔なんだよ」

「外さないでね」

「外しとかねぇと
知らん間に取れちまうかもしれねぇぞ」

「なにするつもり」

「言わせんの」

「……おやすみ」

「こらっ」

ふわりと笑った先生は
チェーンに引っ掛けていた指をそっと外した。

シャラ…と
しなやかに私の首元に落ちたチェーンは
少しだけ冷えてしまっていて、
早く体温と溶け合うように
手で押さえて肌に押し付ける。

……

「先生…」

「ん?」

身体を重ねる事を拒否された先生は
それでもしつこく、首筋や耳に口づけた。
優しく触れる程度のそれは
ちょっとくすぐったいくらい…

先生じゃないけど、
この人になら何をされてもいいな…

「このネックレス…どこで買ったの?」

「んー?…んー」

答えをはぐらかすように
耳たぶに強めに噛み付いて
先生はそのまま舌を這わせ始める。

動揺でもしているのか、
やけにわかりやすい誤魔化し方だ。

「…あの人から買ったの?」

全然思ってもいなかったのに、
あの時、美術準備室で聞いた会話が
急に蘇って来た。

それで、
もしかしたらこのネックレスは
あの時に手に入れたものなのではないかと、
何となくだけれどそう思ったのだ。

私にはくれなかったとか、
ナギリはそんな事を言っていたもの。


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