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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.





その時を思い出しているみたいに
切なげな声を出した。

「試してるんじゃなく、お前本気だったろ…?
逆にそれがすげぇ気になって、
そのうち、俺が楽にしてやりてぇなぁって…」

……

「思っちまっただろ!」

ぐりぐりと額を強くこすりつけられて、

「いぃたいいたい…!」

私は思わず悲鳴をあげる。
それでもやめてくれない先生は

「逃げねぇ強さは見てて清々しかった。
なのに1人で立とうとする姿は、
儚くて消えちまいそうで…
俺なら救ってやれるって思ったんだ。
だからお前には俺しかいねぇし、
俺はお前が好きになった」

なにそれ。
私のために、
私を好きになったみたいな言い方だね。

だけど、

「…違うよ。逃げなかったんじゃない…
怖くて動けなかっただけだよ」

そんなにかっこいいものじゃない。
あの人に捨てられるのが怖かっただけなんだ。

「そっか。だけどなぁ、
惚れた弱みって言うの?好きな女はさ、
どうしたって良く見えちまうんだよなぁ」

「…」

「ホントなんかどうでもいい。
俺の目にどう映るかだ。
だからお前は、可愛いし綺麗だって言うんだよ。
睦が自分をどう思おうが、
俺にはキラキラ光って見えてんだから。
それが真実なんだよ」

「先生やばいね…」

ほんと、めちゃくちゃやばい。

「なんだよ、」

先生は少し身構えてみせるけれど、

「かっこよすぎでしょ…
ヒーローかよ」

続きを聞いて、嬉しそうに笑った。

「そりゃそうだろ。
実際睦のこと救ったワケだし?」

「そっか…」

そんな事を恥ずかしげもなく公言する辺り
さすがは宇髄天元と言った所…?

でも確かにそれはそうだ。
私を助けてくれたヒーローなわけだ…
なんて幸せなこと。

「俺のこと好き?」

何の脈絡もなく、そんな事を問う。

割と、子どもみたい?
先生のオトナじゃない一面を見るのが
優越感というか何というか…

とにかく幸せだ。

「だいすき」

「俺以外あり得ない?」

「うん…」

「俺よりいいヤツはいねぇ?」

「ん…多分」




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