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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第45章  .☆.。.:.笑って。.:*・°☆.





「明日も泣きついてくるかもなァ…」

我慢を重ねていた宇髄を
あの小さな身体で受け止め切れるかねェ…

——考えたくもねぇけど。

「なぜだ?」

「なぜだろうなァ…だが、
その心構えをしといて損はねえと思うぞ」

「そうか‼︎では今日の礼に
甘味でも揃えておくとしよう!
君も来てくれるのだろう?」

当然そのつもりだったというような
質問の仕方だな。

「…えー…」

「睦が必要としているぞ?」

…こいつめ。
弱ぇところを突いて来やがる。

「煉獄がいたら充分だろォ」

面倒事に巻き込まれるのは
本来好まねえんだよな…
相手が睦だから
関わってやるってだけの事で…。

「謙遜をするな!」

「謙遜になんのかよ」

「睦に頼られていると思うと
君も放ってはおけないだろう?」

そうなんだよな…
何でだろうか。
あいつが笑うなら
何とかしてやりたくなる。

…それは、
家族のそれと似てるんだ。

あったかい気持ちっていう、
背筋が痒くなるようなモンが
俺のあちこちを支配する。

「決まりだな!」

「決めんな」

「来ないのか?」

「…来るけどよォ…。今から任務だぞ」

そのまま出る羽目になるとは思わなかった。
でもまぁ、睦のメシにありつけたのだ。
文句はねえか。

「ではその足でこちらへ来るのだな!」

「…通い妻みてえ」

「はっはっは!俺は君のような妻はいらん!」

「例え話だァ!俺だってごめんだ‼︎」

何がはっはっはだ!

「あァ疲れ切る前に行くわァ…」

俺が立ち上がると
それに倣って煉獄も腰を浮かせた。

それを片手で制して、

「いい。煉獄も早く休め。
何もねえ時は体ァ休めねえと持たねえぞ」

見送りは不用の旨を伝える。
このままついて来られたら
切り火でもされそうだ。

「ありがとう!気をつけてな」

元気のいい声に背中を押され
俺は煉獄邸を後にした。







翌朝、予定通り
煉獄邸に戻った俺は
予想したまんまの光景を前に
ため息しか出なかった。





☆彡


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