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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第45章  .☆.。.:.笑って。.:*・°☆.





「だって亡くなってるんですよ?
それを思い出させるような事をして…
罪悪感しかありません…」

「そうだろうか…それはそれではないか?」

煉獄さんが首をひねった。

「あァ…。そうだなァ…」

不死川さんは呟きながら腕を組む。

…そんなばかな。

「だって、…ご兄弟のこと、
すごく話しづらそうにしていたんです。
それなのに、私余計なことを…」

「別に余計な事じゃねえだろ?
お前らの仲で、して悪ィ事あんのかよ」

「確かに!宇髄なら
君が何を言おうと許すと思うがな」

「そうじゃなくて…。
そうなのかもしれませんけど、
私だって礼儀っていうか…
宇髄さんを悲しませるような事
出来ればしたくないんです」

「「……」」

私の言葉を噛み砕くように考え込み

「いや、宇髄が悲しむかァ?」

不死川さんは訝しげに言った。

…あの人の事を何だと思っているのか。
じとっとした目で凝視めていると、

「悲しいのは悲しいだろう。
ただ宇髄だって、
睦がそのようなつもりで
言ったのではない事くらい、
ちゃんとわかっているだろう」

それを見兼ねた煉獄さんが
私に声をかけてくれる。

「そうなんですけど…
でも、…私なんだか、
すごく悪いことをしたんじゃないかって…
だって…私に話してはくれなかったから…」

「何をだァ」

「お墓参りに行くって事をです…
私には、言えなかったってことですよね」

「そんな大袈裟に言うことじゃねえだろ」

「そうでしょうか…
だって、言いたくない事だってありますよ。
家族が…楽しいばっかりじゃないって、
私だって痛いほど知ってたのに……」

後悔の渦に飲み込まれ
がっくりと項垂れる私を見て、
それぞれ思うところがあったのか

「それは…」

言葉を詰まらせた。

この2人にも、
それは理解できるのだろうかと
頭の隅で思っていた。

もしかして、
この2人も家族で何かがあったのかな。
それなら、私の気持ちも
わかってくれる…?

そう思うと、少し安心して
我慢していた感情が涙となって溢れた。

不安な時、悲しい時、
誰かが同調してくれて
寄り添ってくれるとこんなにホッとする。


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