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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第45章  .☆.。.:.笑って。.:*・°☆.





彼がお仕事に出かけるのはいつもの事。
私が1人、家に帰るのもいつもの事。

今までそれが当たり前だったのに、
どうして煉獄さんに私を託すみたいな事を
言い出したのだろう。

まさか命に関わる危険なお仕事…とか
そんな事はないよね…?

「何か…いつもと違うんですか?」

私の不安はきっと溢れてしまっていただろう。

煉獄さんはハッと目を見張り

「そうではない。
その時たまたま俺がそばにいたから
そのように言ったまで。
いつもよりも、戻りが遅くなるからな。
2、3日はかかるだろう」

私を安心させるよう
わざとらしいくらい優しい声で言った。

「それだけですか…?」

1週間、会えなかった事もあるくらいだ。
3日やそこら、大した事はない…

少しの違和感が、私に猜疑心を植え付けていく。

「睦すまない。
俺の言い方が悪かった。
配慮が足りなかったな、許してくれ」

煉獄さんはバツが悪そうに
私の肩に手を置き覗きんだ。

だけど煉獄さんは
言葉選びを間違えたわけではない。
ありのままを伝え過ぎただけのこと。

そして、何かを隠しているのだ。
私が知ってはいけない何か。
しかもそれは、私を守るためなのだろう。

でも、それがつらい。
つらくて、怖い……

「煉獄さん…」

「何だ⁉︎」

「こんな、お願い…どうかと思うんですが…」

「気にするな!なんなりと」

誰かに自分の願いを言うのは苦手。
私のために、誰かの手を煩わせるなんて
そんなの嫌なのだ。

だけど、
私がこんなに不安になったのは
煉獄さんのせいだと言う事にして
今回だけは許してもらおう。
勝手な事を言ってごめんなさい…


「…ひと晩、お屋敷に置いてください」

「ああ!…あぁ…いいのか?」

最初こそ即答したものの、
さっき散々お断りした事を思い出しでもしたのか
煉獄さんは不審そうに眉を寄せた。

「はい…あの、ご迷惑とは思いますが…」

「いや!そもそも俺が最初に誘ったのだ!
迷惑などという事は決してない!」


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