第43章 無償の愛
唇と胸と、奥。
睦の感じる所を
いっぺんに攻めてやると、
睦は両足を俺の腰に回し
擦り付けるようにしながら押し付けて来る。
まるで
足りない、と言っているかのようだった。
確かに、足りないのだろう。
だってわざと、そうしているからだ。
睦から求めさせるために。
俺からだけじゃなく…
「んっ…ふ、ぅ…んぅ、んっ」
腫れ上がった欲全体で
睦の内側をゆっくりと擦り上げる。
それを何度も繰り返していくと
睦の感度も増していき
それに伴って
俺の限界も近くなって行った。
激しい行為に慣れている事もあって
こんなに優しく挿れると
睦はたまらなく可愛い反応をする。
蕩けた瞳をこちらに向けて
熱い吐息を交えた喘ぎを繰り返しながら
自ら腰を揺らすのだから…
ピクピクと蠢動する内側。
俺を奥へ奥へと誘い込もうとしている。
お望み通り、
グリッと最奥の壁に押し付けてやった瞬間、
「んゔ…っ…ぁああ″、あ…ぁん…ッ」
ビリビリと痙攣を起こす睦のナカ。
動きをとめ、その刺激をやり過ごす。
睦は間違いなく達しただろう。
でも俺は、睦をもっと善くしてやりたい。
「は、ぁ…はぁ…あ、」
よっぽど善かったのか、
睦は目を閉じ顎を天に向けて
しばらくの間、絶頂に身を任せていた。
キュウキュウと締め付けられ、
この中を動くとどうなるのかと
小さな疑問を抱いた俺は
「睦、…もっと、感じろ、」
耳元に囁いて、
抽送を再開させた。
「いっ…んぁあ…!や″ぁあ…
うご、いちゃ…やぁっ…」
強く収縮したナカへと割り入って行く感覚は
あまりにも刺激的で
睦に何と言われようと
やめられる気がしない。
さっきよりも少しだけ勢いをつけた抽送。
睦が達した事によって、
自分も果てたい欲に駆られたのだ。