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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第43章 無償の愛






「宇髄さんは何するんですか?」

「はぁ…?」

なんっというとんちんかんな質問だ。
俺は何するのかってか。

「えぇ…?」

「えぇじゃあるか。お前一緒にいて
俺と別行動できるとでも思ってんの?」

「えッ⁉︎宇髄さんもお昼寝するの?」

「睦がすんなら俺もする。
しなかったにしても横にいる」

「…したい事はないんですか?」

「お前と一緒の事をしたい」

「うわぁ…」

「うわぁって何だよ、失礼だな」

「いえいえ…!そんなつもりじゃなくて!
それじゃ責任重大っていうか…
宇髄さんのする事まで担っているかと思うと
好きなこと言えなくなりそうです…」

「それは違うぞ。俺は睦がしてぇ事をやりたいんだから、お前の本音じゃねぇとダメなんだよ。
でなきゃ意味ねぇだろ?」

「んー…そうなんですか…」

「そうそう」

片腕を畳から上げ、
睦の背中側からそれを引っ掛けた。
程よく寄せられる互いの身体。

ふと、縁側から舞い込んだ風に乗って
睦の優しい香りが届けられた。

そばにいるんだなぁと思うと
柄にもなく胸が高鳴るというか、
あぁこいつが好きなんだなぁと
再確認させられるというか…

「あの…」

「ん?」

俺から少しだけ身を起こし
何やら言いにくそうにしている睦。
こういう時、
結構な高確率でこいつは可愛い事を言うのだが。

「お昼寝ね、」

「あぁ」

「最近寒いんです」

「…おぉ」

「障子を開けとくと日当たりが良くて
すごくあったかいんですけど、
風が直接あたって寒いんです」

睦はそちらを指差しながら言った。

「そうなのかもしれねぇな」

だから俺も、その指の方向に目をやった。

「……」

あれ。
何も言わなくなった。
どーいうコト?

「…で?」

ワケがわからず先を促すと、

「私と一緒なんですよね?」

再び話を進め出した。

「あぁ、そのつもりだな」

「その…くっついててもいいですか…」

「くっ……」

…ついててもいいか、と。

一緒に昼寝するってどういうことか
睦はわかってんのかな。


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