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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第8章 続




「…あ…のっ…ごめんなさい!私…」

「いや、睦が謝る事じゃねぇよ」

「いえ…でもあれは…私…ちょっと…」

膝を抱え俺に背を向ける。
…恥ずかしがりめ。

「俺を求めてくれて嬉しかった。
あんな状態なのに、他を拒んでくれた」

薬で支配された体は、欲を満たせりゃいい。
相手なんて選んでる場合じゃねぇ筈なのに
睦はあの男を思い切り拒んでいた。
不自由な体で、俺に助けを求めてくれた。

「…だってすごく怖かった。
他の人に触れられるかと思うと…」

ふるりと体を震わせて自分の腕を抱いた。
そんな睦を背中から抱きしめる。
一瞬、身を固くするけれど、
すぐにふっと力を抜いて、少しもたれかかってくる。

また可愛い事言って、俺を惑わせるだろ。
ぎゅうっと抱きしめて、髪に口づける。

「でも、宇髄さんにひどく当たった報いかなって
一瞬諦めました」

「報い?」

睦は言いにくそうに顔を背けた。

「宇髄さんが、正直に話してくれていたのに、
何も信じられなくて、話も聞かないで…。
しかも、殴ったりして…。
私がそんなんだから、
こんな目に合うんだなぁって、」

「んなワケねぇだろ!
元々悪ィのは俺なんだよ。
お前は犯罪に巻き込まれただけだ。畜生め」

思い出したらまた怒りが湧いてきやがった。

「ちぃっ…睦どこ触られたぁ」

「…えぇ?」

急に怒りのスイッチが入った俺に戸惑いながら

「腕と、肩と足…あと、首に…口、づけ…」

言いに来そうに語尾を濁して行く。
首に、口づけ…
俺じゃねぇヤローが、首筋に、口づけ…

俺は睦の着物の裾を払い、
そこに手を差し入れる。
内腿を撫で上げると慌てて身を捩り

「やっ!何してるんですか⁉︎」

「上書き」

「えぇ⁉︎そんなのもう終わってますよね⁉︎
さっき、…抱い、てくれた…でしょっ」

「終わってねぇ。
お前まだ俺以外の感触、覚えてんだろ」

首筋に顔を寄せる。

「は、離して!こんな所でっ…」

睦の腹に強く回した俺の腕に手をかけて
そこから逃げ出そうと力を込めてくる。

「離してやんねぇ」

構わず睦の首筋に吸い付いた。

「…っぁ…」

片手を腕にかけたまま、俺の胸元も握り込む。






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