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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





「……あれ?終わった?」

ふと我に返る。
途端に耳に飛び込んでくる喧騒。

「あぁ」

終業のチャイムすら聞こえなかったみたい。
どれだけ先生のこと考えてたのよ…

「寝てたのか?…つぅか顔赤くね?」

次の授業の準備をするのだろう。
私のそばを通り過ぎるついでに
熱を測るかのように
大きな掌がぽんと私の頭にふれた。

「熱っぽくはねぇな」

そのままスッと離れて、
棚に並んだカルトンを次々に取り出している。

……自分で言っていただけあって、
学校での先生は超ストイックだ。
家にいる時とはまるで別人…

全然まとわりついて来ないし
甘い言葉のひとつも発さない。

以前、
くっつかれたような気がしないでもないけど
…まぁそれはおいといて。

こんな所でベタベタされても困るけれど
ああやってスンっとされていると
ちょっと構ってもらいたくなるから
おかしな話だ…

「…やっぱどっかおかしいか?」

私の視線に気がついた先生が
体調を気にしてくれた。

「ううん、大丈夫。ありがと」

「ごめんな、連れて来たはいいけど
俺は全然相手してやれねぇしヒマだよな」

先生は苦笑い。
…やっと気がついたか。

「うん…でも先生の声聴こえて来るし。
何にもしない時間なんて贅沢かも」

「次の時間、外行くから
声も聴こえて来ねぇと思うぞ」

「そんな感じだね…」

でなきゃカルトンなんか使わないもんね。

「じゃあ、窓から先生見てるからいいよ」

「随分と可愛い事を言うのねー」

嬉しそうな笑みを湛えながら
先生はカルトンを出し終えた。

「…可愛かったかな、」

「俺のこと見てるんだろ?」

あぁ、

「だって声聴けないなら見てたいでしょ」

「見られてるかと思うと緊張しちゃうぜー」

「あはは、うそばっかりー」

美術室に出すため
30枚以上あるカルトンをまとめて持ち上げ
私の横を通り過ぎていく先生。

すっごい力持ち…

「ははっ、まぁ緊張は言い過ぎだけどな。
こっちが気になって
授業どころじゃなくなっちまうわ」

「あー、じゃあ気にしてもらおうかなぁ」

「おー?」

冗談の中になら
何とか気持ちを織り混ぜられるようになった。



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