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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





それを凝視めたまま
まだ躊躇ってしまう私の手を取り
半ば強制的にその箱を握らせる。

「いいじゃねぇか。
俺にチョコ寄越すヤツなんていっぱいいる。
でも、俺からもらえんのは
睦ひとりだけなんだから…」

「…私だけ?」

迂闊にも喜んでしまった私が先生を見上げると

「そう、睦だけ。
…嬉しいだろ?」

優しい微笑みをくれた。

私だけ。

もらえるのは私だけ。
うん、嬉しい…。
その嬉しさが、
思い切り顔に出てしまっているのがわかるのに
どうしても抑えきれなくて、
…もう抑える気もないのかもしれない。

手に待たされた小箱の、
金のリボンをほどきたくて仕方がない。
だって私、誰かからプレゼントなんて
初めてもらったんだ。
うずうずして、

「先生…!開けてみてもい……」

リボンの結び目を凝視めながら声をかけると
ふと目の前がかげって…
それにつられるように顔を上げた途端、
私の唇に柔らかいものが押し当てられた。

「ッ」

突然の事で、息が継げない…
全身が凍ったみたいに動かなくなって、
キスされてるんだと頭が理解した瞬間に
先生は離れて行った。

「ほら見ろ…待ってやれなかった、」

鼻先を擦り合わせて
先生が熱っぽく囁いた。

「ぇ…」

先生がさっき言った言葉の本当の意味を知る。

私の態度を待ってやれないんじゃなかった…。
自分を、抑え切れないって、
そういう事なの?

「…先生…生徒に手ぇ出したら問題…、」

「前にも言ったけどなぁ、
うち帰って来たらセンセー終わりなんだよ」

「…屁理屈…?」

「言わせたのは誰だ」

ゴン、と強めにおでこをぶつけて

「黙って俺の女になれ」

仏頂面で結構強引な事を言った。

でももちろん、断る理由なんかない。
長い間、怖くて逃げ回っていたのが
ウソのように、先生への想いが
溢れてくるのを止められなかった。

この人の事が好きなんだと
自分で自分の気持ちを
まっすぐに受け止めてあげられる幸せを
私はたった今知った。

『その先が怖いから。
こんな自分はダメだから』

そんな理由をつけなくてもいい。

「先生のこと、」


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