第8章 続
もう、身体は自分のものではないみたい。
「うぅ——…うぅ…」
呻くのを、我慢できない。
ものすごい力で、しがみついていると思う。
宇髄さんの首を絞める勢いだ。
彼の肩に額を擦り付けてこらえるものの、
体の疼きはまったく治まらない。
むしろ増すばかりだ。
早く触れて欲しくてたまらない。
自分がこんなになってしまうなんて、怖い…
「うっ…うぅ…」
嗚咽を止められなくなった私をどさっとおろして
あっと思う間も無く組み敷いた。
ここはどこ?と尋ねる前に深く、口づけられる。
感触からして、体の下は畳。
ぼんやりと、高い天井が見える。
さっきあれだけ言ったのだ。
安心のできる場所に違いない。
そう思った瞬間、
もう我慢はいらないんだと
解放されたように感じて
私は宇髄さんにすがりついた。
「…んっ…」
「睦、声も、我慢しなくていいからな…」
私の着物を乱しながら宇髄さんは囁く。
「…っあ…ここ…は…?」
私は朦朧としながら訊いてみる。
「大丈夫だ。ここなら、誰にも邪魔されねぇし
誰にも聞かれねぇよ…」
「ホン、ト…?」
「あぁ…」
彼の息が耳にかかって、肩をすくめる。
帯を緩め、着物を思い切りはだけさせる宇髄さんを待ちきれない私は、
彼の着物を目いっぱい押し開いた。
「っ……睦?」
驚く宇髄さんを見上げ、
「宇髄、さん…助、けて…っもう…ツラい…」
荒い呼吸を繰り返す私に覆い被さり、
全身で抱きしめてくれる。
触れ合う素肌が心地良すぎて、
上半身を反らして身を捩った。
もうこれだけで、達してしまいそう…
さっきの上書きをするように、
首筋に口づけてくれる。
吸い上げて、噛み付いて、優しく舐め上げる。
「ひぁっ!んっあ…っ!」
そのまま肌を伝って行く唇が、
胸の頂を転がした瞬間、体中に電流が走って
「あ“あ“あ“ぁっ!」
大きな声をあげてしまう。
「…イけたか?」
宇髄さんは舌で頂を押し潰しながら訊いてくる。
「やんっ…ぁっ」
胸を弄られて、そっちに気が行っている間に
片足を肩に担がれた。
曝された秘部に指を当てられ、
「んっああ“!やああっ!」
ガクガクと全身を震わせて、また達してしまう。
「睦…すげぇな…」