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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後








助けて欲しい


それをうまく言葉に出来なくて
いつもくすぶっていた。

だけど
一筋の光が見えて来て、ずっと待っていた
誰かが送ってくれるはずの合図。
それがようやく訪れた。

だけどまだ、
私は恐る恐る様子を窺うばかりで
うまく足を運べない。

新しい世界に飛び込むのは
こんなに怖い。
今まで自分がしてきた事を捨てるって事は
積み上げた物をすべて否定するのと似てる。


だけどそれを、
きっと受け止めてくれるんじゃないかという人が
そばに居てくれる事になった。

どうしていいかわからなかった私が
その手を掴み直すと心に誓ったんだ。























母親に関する事を、
すべて自分に任せろと言われた。

すべて、と言えば、それはもうすべてだ。
何もかも。
全部。

私は何もしなくてもいいらしい。
その上、私の良いようにしてくれると言うのだ。

そんな甘えた環境が
まさかこの私に訪れるとは思ってもいなかった。

オトナなんか大嫌い。
信じることなんか出来ないと思っていたのに、
どうしてかあの先生には
寄りかかっているような気がするんだ。

歳が近いのに申し訳ないけれど
お父さん、ってこんな感じかなぁ…?




私を救ってくれるはずの
屈強な王子様(?)はただ今不在。
…王子っぽくないな。衛兵?
その衛兵は
昨日の今日で早々に動いてくれていた。

日曜の午後。
知らない部屋に1人きり。

…いや、知らないったって、
私はこれからここで過ごすらしいんだけど。
…らしい、ったって、
私がここがいいって言ったんだけど!

でも…先生はだめだって言ってたな。
いいよって言ってくれないかなぁ。

でもめんどくさいよね。
学校辞めて働いたら置いてくれるかな。
でもお金あるなら出てけって言われる?
厄介者を置いとくのなんかやだもんね。

あの人と会えたのかな…
この先どうなっちゃうのかな。
逮捕とか、されるんだろうか。

そういう噂が学校中に広まって
結局学校にも、私の居場所はなくなるのかな。

そんな事になったら
私にはいよいよ先生しかいなくなる。
お金がなくて、頼る所もないのって
こんなに怖いんだな…




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