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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第37章 初恋





こんなのがずっと続くといい。

にこにこの睦の手を引きながら
少しずつ、
良い方に変わっていく睦を想像した。

自分の隣で、
笑っている睦を。












「なんでそんなに、ご機嫌なの…?」

甘い吐息と共にそんなわかり切った事を訊く。

「ね…も、はなして…?」

俺の答えを聞くより先に
睦は次の話題へ移って、

「もう、ね…ムリ、だよ…っ」

ぐらりと傾く背中を
両腕で抱き留め支えた。
俺の胸にしなだれ掛かり、
肩に顔をうずめ目元を隠す。
もう、諦めの境地だ。
全身を淡い紅色に染めながら
睦は俺に酔っていた。

…なぁ睦、あの川、楽しかったな…
また2人で行こうな…

そう心の中で考えながら
緩い刺激を楽しんだ。

「…天元…」

「ん…?」

さっき吐き出したおかげで
1段落した俺。
今はもう、激しく貪るよりも
ゆっくり長く味わっていたい。

「私、ね…」

話しやすいように
動きを止めた。
ただ、それはそれでたまらない。

しかも、睦も同じようだ。

「私…初恋のままで…よかった…」

「…なんで?」

「だって…ね…」

「んー…」

「だって、もし…
天元と終わって、次の人ができたとしても…
きっと、天元の事…忘れられない…
天元と、じゃなきゃ…こんな事できない…」

「あーあ…」

「…なぁ、に?」

何か悪かった?と、
顔を上げる睦。

「んっ…あれ…っ⁉︎なに…っ」

様子の変わった俺に慌てる睦。
そりゃそうだろう。
臨戦態勢に、入ったのだから。

「こんな時に、可愛いこと言うからだろ」

「いや…っ!もう、しぬ…」

「…俺の愛に溺れてだろ?
良い事だな睦…っ」

「っ…んんん、んっ…く…」

細い腰を強く押さえつけて
可愛い睦の愛を試す。

いつまでも終わらない甘い愛の時間は
2人をより、離れられなくさせて
俺たちは互いの欲に
深く深く沈んで行った。



☆彡



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