第34章 反抗期

天元の艶やかで美しい髪に指を差し入れて
きゅっと軽く握りしめる。

「だ、…っあぁ、ん…」

温い彼の口の中、
舌で何度も転がされ
無駄だという事がわかっていながら
足をばたつかせて逃れようとした。

「や、ぁん…っあ、あ…ぁあ」

柔らかい舌で甘い刺激を受けるたび
身体は大きく跳ねるし
知らず、声も高くなって行く。

「やめ、…も、やめて…っ」

天元の肩に手を掛け握りしめる。
声を抑えたいのに、それすら出来なかった。

「喰われる気になったか…？」

どうしても私にうんと言わせる構えだ。
いつもは許可なんか取らずに
自分の好きなようにするくせに…


私だって、身体中にあんな痕を残されるのを
歓迎しているわけではない。
お風呂に入るたびに目に入る、
なかなか消えないその愛の印に
恥ずかしくなって目を伏せてしまう。

だから、訊かれると返事に困る。
嫌なわけではないし、
かといって喜んで頷く事もできないから…。

子どもたちも私の手を離れ
お風呂もひとりで入るから
もう解禁だと
天元は勝手に思っているのだろうけど…

「そっか…足りねぇの？」

暴れた事で乱れた夜着の裾。
剥き出しになっていた脚を
ツーっと指先で辿り
内腿を通ったかと思うと
行き着いた中心。

ソコ全体を指先でなぞられて

「…ひぁ…あ、んっ！」

ぞくぞくと背筋を快感が駆け上がって行く。

ぎゅっと両脚を閉じた私を

「こら…脚開け」

咎めるように、再び胸の頂にむしゃぶりついた。
貪るような愛撫を受けて
脚からも力が抜けて行ってしまう。

「あぁあ、…っあぁん…や、だぁ…っ」

ぺろぺろと、飴玉でもしゃぶるみたいに
しつこく舐め上げられながら、
長い指が、愛芽を捉えて捏ねた。

「いやっ…んぁあ…っやぁん…！
いっ、ぺんに…しないで…っ」

いやいやと首をふると

「…じゃ下だけ、してやるよ」

恐ろしい事をサラリと言ってのけ、
私の上半身をだらりと畳の上に下ろした。
何をされるのかよくわかっていない私は
彼の動向を、ぼーっと見守っていた。
揃えていた脚の片方を、
無理やり肩に担がれて
大きく開かされた脚の真ん中。
そこに、天元の顔が、ゆっくり埋まっていって…