第27章 愛のカタチ
「……そうだよな、
淋しかった分、埋めてほしい?」
「ほしい」
わざとほっぺたを擦り寄せながら離れて
顔を覗き込んだ。
「私のに、なって…」
「まぁ……ずっとお前のだったけどな」
独り言のような呟きを天元はキスに変える。
優しく触れるだけのそれは
啄むようなキスになり
少しずつ私の熱を上げていった。
セーターの下、
素肌を辿る手がそれに拍車をかけて、
私は自分から身体を擦り寄せていく。
「天元…、」
自分でもわかってしまうほど
焦ったような声だった。
「…待てない?」
「…ん、」
「素直」
フッと笑って、天元は私を膝立ちにさせる。
パンツのホックを外されて
お尻を撫で下ろすように下着と一緒に下ろされた。
車の中でそんな事をされると
すごく悪い事をしている気になってくる。
曝された下半身が、ものすごく不安で、
私は彼の首元に強くしがみついた。
「…セーターで隠れるけど?」
私の頭の中なんて全てお見通しの天元は
安心しなさいと、笑顔を作る。
それについ見惚れていると
優しい笑顔とは裏腹、
凶暴な指先が、何の前触れもなく
私のナカへと侵入した。
「…ん、っあぁ」
「睦…お前どんだけ欲しかったの…?」
「だって、…天元は、わたし…のだも、…っ」
「…相変わらず、可愛いの」
「や、ぁんっ…」
ひと突きしただけで、ぐぢゅっと凄い音がして、
それをわざと響かせるように
膣壁と指に隙間を作って
空気を含ませながら掻き回す。
ぢゅ、と何度も掻き混ぜられて
「あ、んあぁっ…!もっとぉ…ッ」
甘く強請ってしまった。
もう止れる気がしない。
「足りねぇの?」
「足り、ない…もっと欲しい…
天元、がほしい…っ」
首に巻き付けていた腕をスルリと下ろして
彼のパンツを寛げる。
腕が届きにくくて、少し腰を落とすと
天元の指が更に奥まで届いて
「っ…てん、げん、」
私は目だけで彼を見上げた。
「その目、やべぇよ睦?」
いやいやと首を振り、
それでも私は彼の欲に手を伸ばす。
下着の上から撫で上げると
天元の全身が震えたのがわかった。
それを見て、わかってしまう。
自分だって、我慢しきれないくせに。