第86章 91.(激裏 83~84の出来事)
「声、出したって構わねぇんだ。感じたままに声上げとけ」
じゃないと後はホテルに行くしかないしな、ともう片方の胸の頂を舌先で弄ぶ。時に甘噛みし、時に子供のように吸い付く。
両方からやってくる抗えない快楽に、思わず身を捩った。
『…っはぁ、…あ、』
荒い呼吸の中、声も熱い吐息と共に私の口から漏れ出した。
こんな声が自分から出るとは思わず、声を漏らした事に気がついたゾンビマンはニヤリと笑う。
「ああ、それだ。イイ鳴き声だ、もっと聴きたい」
少し滲んだ視界の中、ゾンビマンは夢中で両胸に刺激を与え続ける。
片方の手が足に触れた。ねっとりとした手で、太腿の裏を撫でていく。
もっと、もっとあんたに触れて欲しい。
時が進む毎に私の心が、体が、本能がゾンビマンを欲しがる。
体をよじって反応していくと、私自身の下半身が今までに感じたことのない変化をみせる。足を割ったそこになにか伝う、熱いような感覚。
そしてこれはきっと、私の腹の奥…子宮が異性を呼んでいる。
それに自分で気づいてしまうと、目の前の男よりも組み敷かれた私の方がよっぽど肉食ではないか。
「はは、良い顔するようになったじゃねーの?ん?」
『ばか…』
一度、優しく口づけ、再び母に甘える子の様に胸元に帰っていく。
手探りで這っていた片手は、足の付け根。目的の場所に辿り着いたと言わんばかりに指先が前後に愛撫していく。
くち、という音が耳に届いた。
時折、そんな水気を含んだ音が私の耳にまで届く。深いキスをした時よりももっと深く沈んでいくような音だ。両胸の刺激に追加される新たな快楽。
そして脚がビクリとする程に刺激の強い場所に、指先が触れた。
『うっ、…ああっ!?』
「おいおい、なんだよその初めてみたいな反応はよ…、お前とヤッた男共はこういう事すらもしなかったのか?ん?」
片手で胸の頂を、もう片手で場所を弄くる男は顔を上げて私の様子を伺う。見付けた、と言わんばかりに私が体全体で反応する場所を焦らしたり、摘んだりと執拗に攻めた。
この快楽をどう対処すれば良いのか分からない私は、本能のままに身体を捩らせた。その時、肩にカサッという小さな音。
さっきゾンビマンが持っていたやつ…?
それを取った音と、ピッと開封した音がした。