• テキストサイズ

DREAM or REAL【テニスの王子様】

第6章 涙が零れる夢物語の世界



「本当なの。私の世界では、リョーマたちの居るこの世界が“テニスの王子様”って漫画になってて」

『テニスの王子様?…ってか、俺たち漫画の登場人物なの?』

「うん。私は、周助と立海の丸井ブン太が大好きで」

『周助って、不二先輩だよね?じゃぁ、今日学校に連れてって欲しいって言ったのは…』

「…周助に会えば、何とかなるかも、って思った。ーーでも、」

『…でも?』

「彼は、私の事“知らなかった”よ」



“君、誰かな”そう言われた時、ただ、凄く、凄くね、

ーー呼吸が出来なくなるんじゃないかって程胸が痛かったの。

もしかしたら、私は周助を本気で好きだったのかもしれない。



『知らなかった、ってどう言う事?』

「わかんない。もしかしたら、私たちの世界に存在してた皆は、ココに居る皆じゃないのかも」

『…何て言うか、すっごい混乱してる上に意味分かんなくなってきた…』

「うん、ごめんね。ワケ分かんない事言って」

『…芹佳サン、大丈夫?』

「うーん。大丈夫、とは言えないかな…自分の世界の事も気になるし、『そうじゃなくて!』

「そうじゃなくて、な、に、ーーっ!?」



突然後頭部を引き寄せられて、突っ込んだのは、

リョーマの腕の中で、私は軽く困惑。



「ちょっ、リョ、何っ!?」

『…泣きそうな顔してる』

「や、だな…何、言っ『今更何我慢してんの、今の俺には何も見えないから泣けば?』

「…ごめ、何か色々…限界、ーーっ、…」



私は、視界を埋め尽くす涙を抑えられなくて、

リョーマのパジャマを握り締めたまま涙を零した。



憧れと恋の境界線
(いつの間にか、恋になってたのかな)


/ 120ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp