第4章 幸せな日々よ永遠に
(act.05‐私たちの王子様‐)
『…宮里、芹佳もそれくらいにしなよ』
「だって、周助ぇー」
『だって、不二ぃー』
『「宮里(ホモ男)キモイ」』
あはっ、周助とハモッた。
隣で、軽く落ち込むホモ男、こと宮里くん、ざまーみろー。
『で、芹佳。一体何し『来るなぁああぁぁーーーっ!!!』
バビュンッ、と私たちの横を通り過ぎたのは見知った人物。
…あの声は…ブンちゃん?
私の第二の王子である丸井ブン太その人、だったと思う。
『…今のって、丸井…?』
「おーい、ブンちゃーん」
私は、通り過ぎた王子を呼び止めと、半、涙目の彼は、
『あんなムサイ男共が居る所なんて行きたくない』と
嫌がる紗耶を連れて私たちの所へ戻って来た。
そして、私たちの背後に回って助けを求めたのだ。
「何、ブンちゃん。そんなに私たちに会いたかったの?」
『会いたかった。二人に超会いたかった。だからアイツ何とかして』
周助は何の事だか分かってるらしく、“あぁ、また”と苦笑を浮かべ
『「アイツ?」』
私と紗耶は頭に?マークを浮かべて
ブンちゃんが指差す方へ視線を送った。
すると、どうだろう。
超、満面笑顔を浮かべた一人の男子生徒が私たちの目の前に。
『…ブン太。アンタこの人に何したの』
「悩殺したの?私の王子の分際で!?」
『何言ってんの、お前ら。どう見ても俺の方が被害者だろぃ!?』
『被害者だなんて酷い言い方するんだなー。あんなに激しい時間を過ごしたのに俺の愛は伝わってないの?』
…愛って何?
何をどうやって伝えられちゃったの!?
「ってか、どんな激しい時間を過ごしたのっ!!?」
『過 ご し て ね ぇ し。大体、アレはお前が俺を閉じ込めたんだろぃ!?』