第4章 幸せな日々よ永遠に
『芹佳、その大荷物は何?』
「あ、そだ。これ、私と紗耶の趣味が入り混じった皆の服ね」
『…多くない?』
「値段は高くないよ、質よりも量ってことで。あ、あと下着なんだけど、流石に買う勇気なかったからそれぞれ好きなやつネットで選んで」
『ああ、うん』
周助と侑士が紙袋を開けると国光がそれを覗き込んで
皆さんからセンスが良いとお褒めの言葉をいただきました。
「それより、後の二人は?」
『あぁ、切原と丸井か。まだ寝ているぞ?』
「…寝ぼ助さんね!高津芹佳、二人を起こしに行ってき、『芹佳、』
「何だい?周ちゃんや」
『襲われないように気を付けるんだよ?』
「むしろ、私がブンちゃん襲うかも」
紗耶サンは景吾の腕の中で夢の中、皆はリビング。
今の私を阻むものは何もないぜぃッ!
待ってて、ブンちゃん、赤也ー!
『芹佳?良からぬ事は考えちゃダメだよ…?』
「…あ、はい」
…くっそ、紗耶2号がココに居る。
ま、ヤッちまえばこっちのもんだよねッ!!
私は、きっと安らかに眠っているであろう二人の部屋へと向かうのだった…完。
『ふふっ』
『…どうした、不二?』
『何でもないよ手塚。面白そうだから覗きに行って来るね!』
そして、にっこりと黒い笑顔を浮かべ、
芹佳の後を追い掛ける不二であった。
「にょあーーーッ!?」
数秒後、芹佳の奇声(もとい、悲鳴)が響き渡った。
「ぎゃーーーッッ!!!」
私の奇声からたっぷり数十秒、2度目の私の悲鳴に
モソリ、とベッドから赤い髪の子が顔を出した。