第4章 幸せな日々よ永遠に
一人っ子の私にとって、紗耶の弟であるアキくんの存在は、貴重だ、
素直で明るく、笑顔も可愛らしく、私を幸せにしてくれた。
『朝の電話は、芹佳ちゃんだったかー』
「タイミング悪かったみたい」
そう、何を隠そう、このお姉様(紗耶)。
寝てる子を起こすのは大好きなくせに、
自分が寝てるのを起こされるのが一番嫌い…しかも、起こすと。
メ チ ャ ク チ ャ 機 嫌 が 悪 い 。
顔は、極上の笑顔なんだけど、それがまた恐いの何のって!
『芹佳、別に怒ってないからその顔やめて。あたしが苛めたみたいじゃない』
「なら、地味に圧力かけないでくれる?」
アキくんに別れを告げて、みんなの居る部屋に到着し、
ドアに手を掛け開けようとした、まさにその時っ…!!
カチャ、っとドアが自動的に、開いた。
『おはよ。芹佳、紗耶』
「周助、何で私たちが来たってわかったの?」
『二人の声がしたからね』
「まじか、うるさかっ『早く入りましょ?』
「ーーは、はいっ」
あぁ、後ろを見なくても大魔王様の如く黒いオーラを感じる。
『…紗耶、何か機嫌悪い?』
「ダメよ周助!そこには触れないで」
『え、何で…』
『ふふ、嫌ね。あたしはすこぶる上機嫌よ?…だけど、外は寒いわね?』
「そ、そうだよね!さ、早く入ろうっ!ほらほら周助、戻って戻って!」
『ぅわっ、』
周助の背中をぎゅぎゅーっと押して、どさくさにまぎれて…
力になりたいの
(たった一欠片でいい、あなたのために何かしたいのに)