第3章 未だ信じられない現実
「…ブンちゃんうるさい。悲鳴に可愛いも可愛くないもあるか」
『…ねぇ、芹佳?僕、抱き付いていいって言ったし、抱き付かれるのは嬉しいよ?けど、絞められるのはちょっと…苦しい、かな』
現在の私の状態…周助の腰に抱き付いてます。
しかし、抱き付くと言うよりは…むしろ、絞め殺しそうな勢いで引っ付いてます。
「ごめん周助。今離れらんないわ」
『…腰抜けた?』
「うん本気で抜けた」
『まぁじでー?芹佳、あんな作り物でビビッてんのかよ』
「嫌いなもんは嫌いなんだい!!」
『まぁまぁ、丸井も芹佳も落ち着いて。いくら芹佳だって苦手なモノのひとつくらいあるよ』
「私でもって何?」
『で、芹佳?おんぶとお姫様抱っこ、どっちがいい?』
「…は?」
『だって、そのままじゃいつまで経っても動けないでしょ?だから、特別サービス』
特別サービスですってよ…うーん、悩む。
周助にお姫様抱っこをしてもらうか…いや、でも待って。
さすがにココでは恥ずかしいし…いやいやいや、だけども。
『…決まらないようなら、お姫様だっ「いえ、おんぶで」
『そう?残念だな』
んまっ、恐ろしいわ、笑顔見せて私を虜にするつもりですか。
そんな感じで、私たちは閉園時間近くまで遊びまわった。
「周助、ブンちゃん、赤也。皆、ありがとう。すっごい楽しかった!それから、ーーメリークリスマス!!」
私がにっこりと笑みを浮かべ、3人それぞれに抱き付くと、
『『『Merry Christmas!!』』』
3人も、満面の笑顔を浮かべ、いっせいに私を抱き締めてくれた。
大嫌いなの
(大嫌いだったんです、お化けと言う名のものが)