第3章 未だ信じられない現実
ガバッと飛び付けば、赤也はバランスを崩し
私と一緒に地面へと転がってくれた。
『赤也ずりぃっ!!』
「あはははっ!!」
『いってぇ…っつか今の俺のせいッスか!?』
『大丈夫かい?芹佳も切原も…ほら立って』
「いやー、ごめん赤也。つい嬉しくて!ありがと周助」
『芹佳さん、せめて前置き下さい。じゃないと支えらんないッス』
「うん!気をつけるように努力はするようにする。それより順番来たよ、早く行こー!」
そして、ジェットコースターの席順は3人のジャンケンにより
私+周助・赤也・ブンちゃんのローテーションに決まった。
『…ーーちょっ、休もうぜぃ…』
「もう?だっらしないなー」
『だらしないって…もうジェットコースター7回連続だぜぃっ!?』
「えー、何で。楽しいじゃん」
『…スピード狂?』
「うん。紗耶にもよく言われる」
『じゃ、休憩がてら別のとこ行きましょうよ。あ、俺アレがいいッス!』
『『アレ?』』
赤也が指差した方向に皆で視線を向ける。
すると、そこにはーー…目の前にはお化け屋敷。
「……」
『…芹佳さん?どうしたんスか?』
「なっ、何でもないよ?」
『じゃ、行こうか。芹佳、怖かったらいつでも抱き付いていいからね?』
「…お、おう」
お化け屋敷に入って5分後。
「…ーーひ、っ…ぎゃぁあぁっ!!!」
私の情けない雄叫びが建物内を木霊した。
「ない、あれはマジでないわ…」
『…芹佳さん、もしかしてお化け屋敷…』
「…ーーあんなの、消えてなくなればいい。ほんっと、あんなお化け屋敷とか考えた人の気がしれない!」
『嫌いなもんは仕方ねぇけどさぁ芹佳、もちっと可愛い声出せねぇの?』