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炎柱

第12章 お団子





すまない。

美玖が
あまりに愛らしい反応をするものだから
止まらなくなってしまった!


〜〜!
そのような事、
口に出さないで下さい!



はっはっは!すまない!

しかし…


杏寿郎は少し間を置いて、


俺は、甘味は苦手だが、
美玖の唇は、
とても甘いのにすごく美味しかったな!



〜〜!!!
杏寿郎!
もう、それ以上言わないで!!



顔から火が吹く…
という表現がぴったり当てはまる程に
真っ赤になった美玖が声を上げる。



杏寿郎は、少し意地悪い頬笑みを浮かべ、



美玖、
りんごのように真っ赤だぞ?
何やら、先程より美味しそうだ…


そのまま、

美玖の口はまた、
杏寿郎によって塞がれてしまう。



〜…んっ…!

先程よりも深い口付けが美玖を襲う。


…ふっ…ぅん……ふ、ぁっ…


意図せずとも、
甘い声が美玖の口から漏れていた。



… 美玖…。

杏寿郎が口を離し、
鼻と鼻がつきそうな距離を保ったまま、


余り、可愛い声を出してくれるな…

…帰してやれなくなるだろう?



っ……!
胸が、ぎゅーっと締め付けられるような、
身体の奥の方が疼くような、
そんな感覚が駆けめぐる。



きょ…杏寿郎……っ


あわあわとしながら、
杏寿郎の名を呼ぶ事しかできない。



杏寿郎は、ふっと笑うと、



冗談だ!

さ、今度こそ、
家まで送るとしよう。



しっかりと手を繋ぎ、

二人並んで月夜の下を歩いていく。



…そういえば、
杏寿郎はさつまいもが好きだったよね?



ああ!さつまいもは好物だ!



…それなら、
今度、さつまいもの菓子を作ってみるね!

杏寿郎に、
私の作ったお菓子、食べて欲しいから…!



…!
ああ!
楽しみにしている!!



明日もきっと、
いい1日になる。


それはきっと、

あなたがいるから…



fin




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