第4章 合宿
伊月side
ダメだ…。
何処かそわそわしてなかなか落ち着けない。
もうちょっとで日向が帰ってくるから、告白の結果を伝えるために。
もし成功していたら、俺はどんな反応をすればいいのだろうか。
「おめでとう」と微笑むことができるのだろうか。
…いや、きっとそれは不可能だろう。
俺だって納得がいかないことぐらいある。
でも、後悔はしないつもりだ。
結果はどうであれ、いつかはこの気持ちをまゆかに伝えようって決めていたから。
ガラッ。
ドアが開く音がして振りかえると、そこに立っていたのは日向ではなく、
秀徳高校の高尾和成だった。