第3章 熱
まゆか:「出来たよ〜♪」
目の前に置いてあるお粥からは、もくもくと湯気がのぼっていた。
お粥なのに、人参が花柄にくり抜いてある。
ほんと可愛いことするよな…。
ただただお粥を見てるだけで元気が出てきた気がする。
だってこれは、まゆかが俺のために作ってくれた料理だから。
まぁまさかお粥を作ってもらう日が来るとは思わなかったけどなw←
まゆか:「あれ、食べないの? もしかして具合悪い…?」
伊月:「大丈夫。まゆかの料理食べれるのがちょっと嬉しくて^ ^」
というより、俺のこと心配しすぎだよ?
そんなとこも好きなんだけどw
伊月、日向:「「じゃあ、いただきます!」」
日向:「なにこれ⁉︎ 美味すぎんだろ∑(゚Д゚)」
伊月:「お粥って、こんなに美味かったっけ⁉︎どうやって作ったの?」
本当にお粥なのかって思うぐらい美味しかった。
まぁ、元から料理はうまいんだけど。
ってあれ?
なんかまゆか困らせちゃった?
まゆか:「えっと、、どうやって作ったって言われても、だって普通のお粥だよ?」
いや、それは違うな。
伊月:「俺にとっては、特別なお粥だよ。まゆかが作ってくれたから…。 美味かった。」
まゆか:「ほ、ほんと⁉︎// そう言ってもらえていれしいな…// またなんか作ってあげる!食べて欲しいから!」
きっとまゆか照れてるんだな。
さっきから顔が真っ赤っか。
でもやめて、食べて欲しいなんて言われたら、なんか俺まで顔が熱くなるから…。
まゆか:「あ、そうだ! 買ってきたよ、俊くんの大好物♪」
そう言って持ってきたのは、コーヒーゼリーだった。
伊月:「コーヒーゼリー好きだって覚えててくれたんだ。」
まゆか:「当たり前でしょ! お弁当に持って来てる時もあるじゃんww」
伊月:「はは、そう言えばそうだな。」
好きな食べ物を覚えてくれていたなんて本当に嬉しいなぁ。
コーヒーゼリーを食べて思った。
甘いけど苦い=俺の気持ちみたいだなぁって。