第11章 エピローグ
「へえ、ジャーファルお兄さんにはそんな悲しい過去があったんだね・・・」
アラジンが心配そうな顔で私を見た。
「ふふ、だから私のクーフィーヤについてるこれは、大切な宝物なのですよ」
笑ってそれを取り外し、三人に見せると、みんな近くに寄ってまじまじと眺めていた。
よしよし。この調子で、アラジンとアリババくんは元気になって欲しいのだが・・・・・・
二人共バルバッドで大切な友人を亡くし、非常に悲しんでご飯にも手をつけていない状態だった。だから私は二人に話を聞かせ、元気づけようと思ったのだ。
「そっかあ、だからお兄さんの横には、いつも金色のルフがいたんだね!」
私はアラジンのその言葉を、すぐには理解出来なかった。
「え・・・?」
「もしかしたら、会えるかもしれないよ!試してみるね!」
アラジンはそう言って席を立ち、額を輝かせる。
「ソロモンの知恵!!」
辺り一面が光に包まれた。
光が収まった頃、そっと目を開いて見ると・・・・・・・・・・・・
「ジャーファルさん」
信じられないことが起きていた。
そこに、ミルカがいたのだ。