第2章 ◆化粧/ケイト
「そっちのやつはグリムのでこれは私ので、これはエースとデュースのカップです。よく来るからって、二人が持ってきたんですよ。」
ケイトの目線の先に気付いたユウが嬉しそうに指差し説明をする。
「へぇー。ホント仲良いよねー。」
段々と取繕えなくなってきている。醜い感情が広がっていく。それでも必死に“けーくん”を貼り付ける。
「そうですね。“マブ”ですから!」
嬉しそうに微笑む姿に短い期間でユウにとって二人のクラスメイトが大切な存在になっていることを思い知らされる。
「好きになったりとかしないの?」
聞いておきながらこの話題を振ったことを後悔する。ドクドクと大きく脈打つ心動がうるさい。
「んー…ないですね。…私、年上がタイプなので。」
俯き加減で話す為表情は見えないが照れた様子で話す。
「ぁ…クッキー食べますか?前にトレイ先輩から教えてもらった甘くないクッキーなんですけど…。」
ーあぁ…またトレイだ。
ユウを後ろから抱きしめる。
「?!…ケイト先輩?」
自分よりも小さな体はすっぽりと腕の中に収まり、少しでも腕の力を強く入れたら折れてしまいそうだった。驚き体を強張らせるユウの首に唇を落とし、吸い付き、制服の上から乳房を掴む。
「…っ!ちょ…先輩!!」
唇を首から離すと細い銀糸がひき、白く細い首に赤い印が付いていた。
キスマークを付けるのはダサいヤツがすることだと思っていた。見える様なところに付けるのは論外だとも思っていたのに、首につく赤い印が独占欲を満たしてくれる。
「トレイのこと…そんなに好き?」
聞いた声は掠れてユウの耳に届いたか怪しい。聞こえてなければ良いと思いつつ、確かめたいとも思う。しかし、答えを聞くのが怖くて息が苦しい。
触れたところから伝わる体温と嗅ぎ慣れた香りに心が満たされる。もっと満たされようと体を弄り、シャツをたくし上げ下着を強引にずらし柔らかな乳房を揉みしだく。胸の突起を摘み、転がし優しく刺激するとそれは徐々に芯を持ち出した。
「…っ…ひゃっ!……先輩ってば!」
声が甘く艶やかに耳を刺激する。身を捩る姿も艶かしく映る。