第8章 ep.07 様々な種行動
リディア
「はぁ…そういうの良いってば」
大きな溜め息を溢してリディアが吐き出す。
ミフウ
(どうやら…嘘ではないみたいだね)
仲の良いリディアを好きだと告げているのに他人と関係を持つシディの言葉を信用できなかったミフウはこっそり彼の心を読んだ。
すると、シディは本当にリディアを好いているらしく嘘ではない事が分かるとミフウは安心した
ノム
「なぁ、本当に一日こいつとリディアを二人にして大丈夫なのか?」
気になっていた事をノムはフリントに小声で問う
フリント
「大丈夫だ。こいつはリディアには手を出さねぇ」
ノム
「そうなのか?」
フリント
「金と血のためにしてる事だからな。…本気で惚れてる奴には恋人でもねぇのに、手は出さねぇんだと。俺もこいつと知り合った頃に思ってな、聞いた事がある」
その言葉を聞いてノムは、へぇ…と意外と真面目なんだなとシディの見る目が変わった。
フリント
「スキンシップは多いけどな」
呆れた様に付け足される言葉にノムは、初めて会った先程の事を思い出して納得してしまった
リディア
「話を戻そう?」
シディ
「あぁ…白髪の吸血鬼な。そいつはヒューリってんだ」
リディア
「確かに…そう呼んでた」
シディ
「お、やっぱりか。…そいつは愉しい事が好きで結構な気分屋だ。組織のボスの右腕らしいが、気分が乗らなきゃ言う事なんて聞きゃしねぇ」
ヒューリの事を教えてくれていたシディが急に真剣な顔をしてリディアを見る
シディ
「気を付けろよ、リディア。そいつは…いや、組織を牛耳っている奴はお前を捕まえようとしてる」
リディア
「…ボスが…」
シディ
「嗚呼。そう呼んでたっつー事はヒューリには会ったみたいだな」
リディア
「うん、この前会った」
シディ
「そうか」
息を吐き出したシディが座っていたベッドに手をつくと全員に視線を滑らせる