第8章 ep.07 様々な種行動
フリント
「そういえば一つ気になった事があんだけど」
ヴィンス
「何だい?」
フリント
「あん時のリディアの目いつもと違ったろ」
リディア
「目?」
自分では見る事の出来ないリディアだけが不思議そうに首を傾げていた
ヴィンス
「リディアが男と戦っている時、瞳の色が鮮やかになっていたんだ。…身体に変化は何かなかったかい?」
リディア
「え?えっと…その時がどうだったのかは分からないけど、姉さんを傷つけられて腹が立った時…内側が熱くなって力が湧くような感じがした。それと…姉さんが殺、されて…また内側が沸騰したみたいになって…」
ヴィンス
「成る程…怒りがその力の解放の元なのかな」
ヴィンスは脚を組み顎を摘まんで珍しく難しい顔をしていた。
ミフウ
「やっぱり、まだ情報が足りなすぎるよ。少しずつでも情報を集めた方が良いんじゃないか?」
フリント
「嗚呼、確かにな。…リディア、お前が苦手なあいつに話は聞けねぇのか」
ヴィンス
「苦手なあいつ?」
フリントに問われた言葉にリディアは、あからさまに嫌そうな顔をした。
勿論それが気になったフリント以外の三人は首を傾げた
リディア
「…私の数少ない知り合い、かな」
ヴィンス
「人間の?」
リディア
「んーん、吸血鬼。でも、結構…変だから会いたくない」
ノム
「珍しいな、リディアがそんな事言うなんて」
リディア
「吸血鬼にも人間みたいに色んな人がいるの…例えばだけど、裕福な人だけを狙って吸血する人や所構わず吸血する人…他にもあるけどあげだしたらきりがないんだ」
ヴィンスとミフウは基本的に吸血鬼との関わりが多いため何となくは知っていたが、リディアから聞いて真実なんだと知る。
ノム
「…そのリディアが苦手な奴はどんな奴なんだ?」
ノムが問うとリディアは少し苦笑しながらも口を開いた